レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年06月27日
- 登録日時
- 2022/10/27 19:17
- 更新日時
- 2022/11/24 12:47
- 管理番号
- 大分県立郷土-2022-009
- 質問
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解決
庄内町(大分県)で明治か大正にあったという「巡査落とし」について、それが起きた場所がわかる資料などはあるか。事実でなければ、その伝承がのったような資料はあるか。
- 回答
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巡査落としは実際にあった話である。資料によると、明治33年12月10日、直入郡下竹田町の山間、通称で三日溪と呼ばれる場所で起きたようである。以下の資料を紹介。
【1】『庄内町誌』 庄内町誌編集委員会/編集 庄内町 1990.10
年表p1064「明治時代」
“1900年(明治33年) 東庄内で巡査落し事件がおこる”とある。
p 509
“明治三十三年十二月十日、九重分署の米野栄巡査が賭博犯某を大分区裁判所に押送中、久住-大分港
線の直入郡下竹田村三日渓で断崖から突き落とされて殉職するという事件がおきた。いわゆる「巡査
落し」である。”
とある。
【2】『大分県警察史第1巻』大分県警察史編さん委員会/編 大分県警察本部 1986.3
警察官殉職史の表p877と大分県警察史年表p1055に巡査落としが起こった旨の記述がある。
p309~311 「押送と留置」
護送についての規定(何人付き添っていたかなど)の変遷がある。そこに、当時は護送中の事故が絶えず、規程の改訂を行って万全を期していたが、大分県でも事故があった、という旨の記述があり、その例として巡査落としが出てくる。(p311)
【3】『大分県警察史』大分県警察部/編 大分県警察部 1943.7
警察官殉職史のp1825に米野巡査の経歴から犯人の名前、落とされた場所と状況などの記述がある。
【4】『殉職警察官彰功録』大分県警察部/編 大分県警察部 1943年
p33~34に米野巡査の経歴や肖像、事件の概要などがある。
【5】『警察消防殉職録』警察消防顕彰会編纂部 編 警察消防顕彰会 1949.7
国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能。
p456(272コマ)「護送の途其の兇手に殪る」
場所や状況が分かる記述として以下の部分が挙げられる。
“(前略)偶々、同年十二月十日、同分署長の命に依り、賭博犯人園田常次を、大分區裁判所に
押送することゝなり、之を護送して途中直入郡下竹田村の山間を過ぎたが、此の地は、俗に三日
溪と呼び、…(後略)”
- 回答プロセス
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1 大分県史、大分県史料集を見る。
2 庄内あたりの伝説、口承の資料を見る。
3 庄内町誌を見る。
4 国会デジタルを含め、3の参考文献を辿る。
5 新聞記事を見る。
・大分合同新聞記事見出し検索
https://library.pref.oita.jp/winj2/opac/search-headline.do?lang=ja
キーワード:「庄内 事故」「庄内 事件」「龍原」「巡査 落」「巡査(大正から昭和で区切る)」「警察 庄内」「警官 庄内」で検索。
- 事前調査事項
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庄内町での聞き込み
- NDC
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- 行政 (317 10版)
- 参考資料
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【1】庄内町誌編集委員会 編 , 庄内町 (大分県). 庄内町誌. 庄内町, 1990.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002075771-00 -
【2】大分県警察史編さん委員会 編 , 大分県警察本部. 大分県警察史 第1巻 (明治・大正・昭和前期編). 大分県警察本部, 1986.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002769671-00 -
【3】大分県警察部. 大分県警察史 2/2. 大分県警察部, 1943.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001664937-00 -
【4】大分県警察部. 殉職警察官彰功録. 大分県警察部, 1943.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001443513-00 -
【5】警察消防顕彰会編纂部 編 , 警察消防顕彰会. 警察消防殉職録. 警察消防顕彰会, 1949.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002167359-00
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【1】庄内町誌編集委員会 編 , 庄内町 (大分県). 庄内町誌. 庄内町, 1990.
- キーワード
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- 警察‐‐歴史‐‐大分県
- 庄内町(大分県)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000323124