レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年09月08日
- 登録日時
- 2012/10/06 15:20
- 更新日時
- 2012/10/06 15:20
- 管理番号
- 福井県図-20120908
- 質問
-
解決
昭和37年(あるいは36年)12月に、岡倉天心の生誕百周年の顕彰展や像の制作などが
福井であったようだが、その新聞記事を知りたい。また、美術館建設運動とも関係
があったらしいが、そのことについても知りたい。
- 回答
-
「福井新聞」S37.11.6に「岡倉天心顕彰展」の記事が、同11.11に「岡倉天心胸像除幕式」
と「記念祭」の記事がある。昭和37年秋の一連の行事は「岡倉天心先生生誕百周年の記念
事業」として、福井県文化協議会が中心となって実施され、美術館建設運動推進がその中心
的構想にあったことが『福井県文化史』1945-1962 に記述されている。
- 回答プロセス
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1. 自館OPACで「岡倉天心」で、郷土資料に限定して検索。
→ 県内での刊行物は数点。うち『岡倉天心と福井』岡倉天心顕彰会(1962)と『岡倉天心の生涯』沢村龍馬著 岡倉天心顕彰会(1982)には、関連記載なし。
・『岡倉天心顕彰展[目録]生誕百年記念』岡倉天心顕彰会(1962)
:昭和37年開催の顕彰展の簡易な目録(写真図版有)。表紙に「1962」とあるほかは、
発行年月等の記載はない。巻末に合同茶会の日程「11月5日~11日」が記載。
2. 『福井県文化史』1945-1962 福井県文化協議会(1963)をあたる。
→ p328~329に、福井県文化協議会の「岡倉天心先生生誕百周年の記念事業」として、昭和37年秋の以下の4事業が記載されている。
(1)胸像の建立:雨田光平制作、11月10日に除幕式(於 福井市郷土歴史館前)
(2)岡倉天心顕彰展(及合同茶会,華展): 11月5日~11日開催(於 福井放送会館)
(3)「岡倉天心と福井」の刊行 (*上述1.の図書)
(4)記念祭:11月10日開催(於 人絹会館)
3. 上の2.に該当する「福井新聞」の記事をあたる。
→ 以下の2件の記事(いずれも写真あり)を確認。
・「天心顕彰展始まる」:S37.11.6 第6面。2.(2)の事業。
・「天心の胸像除幕式 孫の古志郎氏ら出席」:S37.11.11 第10面。2.(1)(4)の事業。
4. 美術館建設運動との関係については、『福井県文化史』1945-1962 に以下の記述がある。
→ 「美術館(文化会館)建設運動」(p347~352)のなかに、「昭和37年、県文協が、
岡倉天心先生生誕百周年を記念して記念事業を実施したが、その中心的構想は、
美術館建設運動を推進することであった」と書かれている。
*(参考)上述『岡倉天心と福井』の写真図版中に、「1962年10月2日より14日まで、上野松阪屋で開催された『岡倉天心展』の模様」として2枚の写真が掲載されている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 8版)
- 芸術史.美術史 (702 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 岡倉天心
- 福井県文化協議会
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000112257