レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/6/25
- 登録日時
- 2020/07/15 00:30
- 更新日時
- 2024/03/29 00:33
- 提供館
- 金沢市図書館 (2310230)
- 管理番号
- 玉川-000835
- 質問
-
解決
【日本人とヒゲの歴史について】 日本人とヒゲの歴史について書かれた資料はないか。とりわけ、近世から近代に入っての変化について書かれているものを探している。
- 回答
-
以下の資料を紹介した。
『江馬務著作集 第4巻』(129237290)p.259~267「風俗史上より観たるひげ」では、古代から近代までのヒゲについて概観している。
『国史大辞典 11』(111178959)p.872に「髭」の項目あり。古代から現代までのヒゲについてまとめられている。近世・近代に限ると、寛文10年(1670)に上下貴賤とも髭が禁止されたことや、近代に入り、明治天皇がヒゲを蓄えたことや新政府に登用された若い人が権威をつけるためにヒゲが流行したことなどが書かれている。
『明治ものの流行事典』(112763372)p.278~279に「髭」の項目があり、近世と近代のヒゲの歴史に関する記述がある。江戸時代には帯刀等で威厳をアピールできたためヒゲを生やす必要がなくなったこと、明治に入ってから官吏の間で威厳を示すため流行し始めたこと、官吏から一般へと広まっていったことなどが記されている。
『洋服・散髪・脱刀 服制の明治維新』(113130088)p.76にも、近世と近代のヒゲに関する記述がある。ヒゲの変化について、身分的な外見である服装と頭髪の解体を受けて、江戸時代には禁止されていたヒゲを伸ばすことも、それと同じ行為と判断されたこと、西洋の政治家や軍人が洋服と洋髪とともにヒゲを伸ばしている影響が少なからずあったことなどが挙げられている。
『ヒゲの日本近現代史』(113305059)明治以降のヒゲの歴史について詳述している資料。第一章の「明治時代のヒゲ大流行と権力性」において、ヒゲのイメージが近代に入り野卑から文明や権威・権力の表象に転換したことが述べられている。プロローグでは近世以前のヒゲの歴史についても概要がまとめられている。
『ヒゲの日本近現代史』で代表的な先行研究として紹介されている以下の資料は当館に所蔵なし。
寺田四郎『ひげ』(国立国会図書館デジタルコレクション)
【URL】https://dl.ndl.go.jp/pid/898359/1/1 (2020年7月10日最終閲覧)
山名正太郎『ひげ』(国立国会図書館電子図書館送信限定)
【URL】https://dl.ndl.go.jp/pid/9544930/1/1 (2020年7月10日最終閲覧)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 社会科学 (3 10版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000284622