レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年5月9日
- 登録日時
- 2022/10/28 00:30
- 更新日時
- 2022/11/21 14:44
- 管理番号
- 中央-1-0021592
- 質問
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解決
普通、東西南北があることが多いが、北袋は北しか存在しないのはどうしてなのか。北袋町の名前の由来を知りたい。
- 回答
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北袋町の名前の由来について記述がある以下の本を紹介した。
・『角川日本地名大辞典 11』「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1980年
p318「北袋〈大宮市〉」に「地名の袋は「フクラ」の意で、水流の屈曲によってつくられた広い平地をさすことによるという」という記述あり。また、江戸期~明治22年には「北袋村」という村名が存在しており、元禄10年の検地記録が残っている。
名前の変遷は以下のとおり。
北袋村(江戸期~明治22年)→北袋(明治22~昭和6年木崎村の大字、昭和7年~14年大宮町の大字、昭和15年~昭和30年大宮市の大字)→北袋町1~2丁目(昭和29年の区画整理実施により成立、現在の町名)
・『さいたま市地名の由来 地名からわかること』青木義脩/著 幹書房 2013年
p185「袋状の地形(鹿手袋と北袋)」に、「北袋(大宮区)は、見沼の谷に囲まれた舌状台地が袋状を呈していることによるのであろう。川口市には江戸袋があるし、東京には池袋がある。台地の上の窪地で地形が袋状になり水が出るというような所を指したものという」という記述あり。
・『大宮の地名 上巻』秋山喜久夫/著 丸岡書店 1975年
p157「北袋」の項で9行程度の説明あり。
「北袋のキタには南北の北の意のほかに、崖の上の平地、波打際などの意味もあるから、この北と袋とを結び付けると、北袋の意味が明瞭になりそうである。」との記述がある。
・『さいたま地名考』岩井茂/著 さきたま出版会 1998年
p94-96「○○袋」の項に記述あり。
p94「袋という地名は県内に多い。(略)この地名は地形によって生じた。河道の曲流したところに発達した自然堤防上に拓かれた村落が多い。」
p96「大宮市北袋は木崎領の北袋で、「袋」が付くのは庄、領、郷の境界にある袋上の地域。」
・『地名でたどる埼玉県謎解き散歩』宮内正勝/編著 加藤隆榮/編著 千田文彦/編著 KADOKAWA 2014年
p26-29「さいたま市大宮区で北袋という名前の袋を探したら」という項で記述あり。
p28「さて、「北袋」という地名であるが、「北」という方角は、どこから見て北なのであろうか。(略)また、「木崎領領家」という荘園時代の名残である地名が近くにあることを考え合わせると、木崎領領家の北方にある場所という見方が考えられる」「次は「袋」について考える。袋のつく地名は各地にあり、いずれも袋状の形をした土地を指し、低地の場合が多い。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- さいたま市北区
- 北袋町
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000323132