レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年11月07日
- 登録日時
- 2011/09/13 11:30
- 更新日時
- 2011/11/01 15:20
- 管理番号
- 9000006154
- 質問
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解決
「甲府勝手小普請」とは、どのような仕事をしたのか。
- 回答
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『山梨県史』通史編3 近世(山梨県編集 山梨日日新聞社 2006年)、『甲府市史』通史編 第2巻 近世(甲府市市史編さん委員会編集 甲府市 1992年)によると、「甲府勝手小普請」は不良旗本・御家人への懲罰処分の一種で、明確な職務(役)は与えられていなかった。
- 回答プロセス
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1.次のものには掲載がなかった。
・『山梨百科事典』(山梨日日新聞社編・発行 1989年)
・『甲府城総合調査報告書』(甲府城総合学術調査団編 山梨県教育委員会 1969年)
2.県史、市史等を調査。
・『山梨県史』通史編3 近世(山梨県編集 山梨日日新聞社 2006年)→第1章「近世甲斐の領主支配の変遷」第5節「甲府勤番支配の成立と展開」のp106-108に「甲府勝手小普請の新設」という項目がある。p108には「甲府勝手小普請を命ぜられて甲府に移住してきた「小普請」は、甲府勤番士のように、甲府城下の守衛に当たるといった任務があるわけではなく、無役の小普請のままなのである」「…普段は小普請金を納めるだけの無役の小普請であった…」などの記述がある。
・『甲府市史』通史編 第2巻 近世(甲府市市史編さん委員会編集 甲府市 1992年)→第1章「支配の移り変わり」第5節「甲府勤番支配と代官行政」に「甲府勤番の場内・城下支配」の考がある。p261には「…勝手小普請は追手・山手両支配の下に配されても、明確な職務-役は与えられていない」とある。
3.一般資料を調査。
・『江戸役人役職大事典』(新人物往来社編・発行 1995年)→p254-257「甲府勤番支配」の項があり、甲府勝手小普請についても記述がある。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 法制史 (322 9版)
- 参考資料
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- 『山梨県史』通史編3 近世(山梨県編集 山梨日日新聞社 2006年) (p106-108)
- 『甲府市史』通史編 第2巻 近世(甲府市市史編さん委員会編集 甲府市 1992年) (p260-261)
- キーワード
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- 甲府勝手小普請
- 甲府勤番
- 江戸時代
- 役職
- 山流し
- 山梨県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 『山梨県史』通史編3 近世(山梨県編集 山梨日日新聞社 2006年)によると、寛政改革では幕臣団の中から有能な人材の発掘・登用を積極的に行ったが、登用試験に合格しないと出世の道も開かれなかった。そしてその一方で不良旗本・御家人は甲府や駿府に移す処置がとられ、この方策のもとに制度化されたのが甲府勝手小普請だった。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土(近世(江戸時代))
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000090983