レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/12/25
- 登録日時
- 2011/03/31 02:00
- 更新日時
- 2011/03/31 02:00
- 管理番号
- 千県中参考-2010-0030
- 質問
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解決
聖書で「ネフィシュ」(ヘブライ語)がイザヤ書の終わりのほうに出てくるが、
意味を知りたい。「たましい、のどぼとけ、こころ」といった意味らしい。
- 回答
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『岩波キリスト教辞典』のp1212-1213の「霊魂」に「ヘブライ語の「魂」nepesは、もともと「のど」の意から、「息」を表し、それが特徴づける「生命」という意味を持つようになった(なお、nepesのpはpの上に-がある字で、sはsの上にvがある字)。」としています。
『聖書思想事典』のp557-560の「魂」においてp558の「Ⅰ生ける人間」に「魂をさす聖書の言葉(へ:nepes;ギ:psuche)は、直接・間接に“息”の観念と結びついている(へ:nepes[なお、nepesのsはsの上にvがある字];ギ:psuche[psucheのeはeの上に-がある字])。」との記載があります。
『キリスト教大事典』のp683の「たましい 魂」〔ヘ〕nepes「旧約において魂と訳されているのは主としてnepesである[なお、nepesのpはpの下に-がある字で、sはsの上にvがある字]。」としています。
『聖書神学事典』のp505-508の「たましい」に「「たましい」と訳されるヘブル語は、「ネフィシュ」であり、旧約聖書において755回使用されている。」とあります。
『旧約聖書の人間論』のp33-66の「第1章nepes 困窮した人間」に詳しい記載があります(なお、nepesのsはsの上にvがある字)。
『ケンブリッジ旧約聖書注解 1 創世紀』のp41-42「人間の製作」のp42に「ネフィシュ」の説明があります。
このほか、Geniiで「nepes」を検索すると、次の文献がありました。
西満「旧約聖書におけるNepesの用法と古代イスラエルの人間観」(『東京キリスト教短期大学論集』3 1971.6)p40-62
(インターネットの最終アクセス:2010年12月25日)
- 回答プロセス
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キリスト教関係、聖書関係の辞典で「たましい」
「魂」「霊魂」「ネフィシュ」を調べます。
また、Genii を「nepes」で検索します。
『聖書神学事典』のp505-508の「たましい」のうち、p508に参考文献の掲載があり、『旧約聖書の人間論』の文献がわかります。
- 事前調査事項
- NDC
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- 聖書 (193 9版)
- 参考資料
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- 『岩波キリスト教辞典』(大貫隆[ほか]編 岩波書店 2002) (0105698102)
- 『聖書思想事典』(X.レオン デュフール[ほか]編 Z.イェール訳監修 新版 三省堂 1999) (0105537193)
- 『キリスト教大事典』(日本基督教協議会文書事業部キリスト教大事典編集委員会編 改訂新版 教文館 1977) (9102880415)
- 『聖書神学事典』(鍋谷堯爾、藤本満監修 いのちのことば社 2010) (0106212610)
- 『旧約聖書の人間論』(H.W.ヴォルフ著 大串元亮訳 日本基督教団出版局 1983) (9102412880 )
- 『ケンブリッジ旧約聖書注解 1 創世紀』(R・デヴィドソン著 新教出版社 1986) (9102413199 )
- キーワード
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- ネフィシュ
- 旧約聖書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000083455