レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012/5/3
- 登録日時
- 2012/05/03 12:04
- 更新日時
- 2013/05/09 19:11
- 管理番号
- 多治見-006
- 質問
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解決
安井如苞(やすいじょほう)という人物について調べている。
『陶器商報』という本に載っているらしい。
- 回答
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多治見市図書館郷土資料室所蔵の『加藤助三郎家文書目録』内に『陶器商報』を確認。
現物を確認したところ、第105号に『大日本陶業百傑人名』の記事があり“出雲陶器試験所 絵画教員 名古屋市 安井如苞”という記述のみあり。
さらに追跡・調査したが、それ以上の記述はなく詳細については判明しなかった。
参加館からの情報提供のあった資料3点について、質問者に参考文献としてお伝えする。(2013年5月9日付)
1.『日本人名大辞典 6』 平凡社 1979
2.『現代名工・職人人名事典』 日外アソシエーツ 1990
3.『原色陶器大辞典』 加藤 唐九郎/編 淡交社 1979
- 回答プロセス
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レファレンスインタビューから、安井如苞は明治時代に焼物の絵付けをしていた人物であるらしい。
依頼者の手元に『陶器商報』のコピーがあるということで、それについて確認(電話でのレファレンス依頼であったため、口頭での確認である)。
「明治35年3月1日」「第105号」と記され、「大日本陶業百傑人名」という記事の中に安井如苞の名前があるということが判明。
自館OPACで『陶器商報』と検索するがヒットなし。
郷土資料室に問い合わせた結果『加藤助三郎家文書目録』内に記載があることを確認。現物を確認する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 陶磁工芸 (751 9版)
- セラミックス.窯業.珪酸塩化学工業 (573 9版)
- 参考資料
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- 『陶器商報 第105号』満留寿支店,1902年3月1日 p2
- キーワード
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- 安井如苞
- 陶磁器
- 窯業
- 照会先
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- コトバンク http://kotobank.jp/ (参照日2013年5月8日確認)
- 寄与者
- 備考
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参加館様より、貴重な情報提供があり以下の通り追記しました。
1.『日本人名大事典 6』 平凡社/編 復刻版 東京 1979 P363に 「安井如苞」やすいじょほう 陶画工(出雲布志名) 経歴:出雲布志名の陶画工。若山陶器試験場に専属。独特の手法で花鳥虫魚を描き、著彩などの自在なのに注目された、との記述あり。
2.『現代名工・職人人名事典』 日外アソシエーツ株式会社/編 東京 1990 P283 「ヤスイジョホー 安井如苞」 出雲布志名の陶畫工。布志名系製陶家の聯合になれる若山陶器試験場に専属し、明治二十四五年ころ、獨得の手法で花鳥蟲魚を描き、著彩等の自在なるに注目された。その餘風を繼いだものに、得野興洲がある、との記述あり。
3.『原色陶器大辞典』 加藤 唐九郎/編 淡交社 1979 P960 「やすいにょほう 安井如苞」 島根県布志名焼の陶画工。布志名系製陶家の連合により組織された若山陶器試験場専属で、1891,2年(明治24、5)頃一種独特の手法で課長虫魚を描いたが、濃淡遠近着彩など自在で、世人を驚嘆させた。この衣鉢を継いで有名なのは徳野興洲である(『出雲陶窯』)という記述あり。
また次の1点も参考資料として情報あり。(自館未所蔵のため未確認)
1.『新撰大人名辭典 6』 平凡社/編 東京 1938
追記日(2013年5月9日)
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 人物 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人 社会人
- 登録番号
- 1000105556