レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年06月25日
- 登録日時
- 2014/06/25 18:12
- 更新日時
- 2020/04/20 11:23
- 管理番号
- 14-07
- 質問
-
解決
日本の成人式はいつ頃から始まったのか。
また、いつ頃から振袖が着られ始めたのか。
- 回答
-
1946(昭和21)年11月に埼玉県蕨町(現・蕨市)で行われた
「成年式」が起源だと言われている。
振袖が着られ始めたのは、
一九六〇年代の高度経済成長期以降のこととされる。
詳しくは回答プロセス参照。
- 回答プロセス
-
●自館OPACで「成人式」「成年式」のキーワードを検索。
関連のある資料は発見できなかった。
●レファレンス協同データベースで同様のキーワードを検索。
以下の資料に回答記述を発見した。
・日置昌一著『話の大事典3』(1988 名著普及会)P.6
「成人式は、昭和23(1948)年に各地において行われ始めたが、
7月20日に国民の祝日法が公布され、昭和24(1949)年の春から国民の祝日として
毎年1月15日にこれを行うように定められた。」
・倉石あつ子(他)著『人生儀礼事典』(小学館 2000)P.116-
「一九四六(昭和二一)年一一月二二日に埼玉県蕨市で行われた
第一回成年式がもとになっているといわれている。」
「未婚女性の象徴としての振り袖が成人式にむけて支度されるようになったのは、
一部を除いて一九六〇年代の高度経済成長期以降のことで、
その派手さから一時は平服による出席が強く強調され、
振り袖姿の新成人を会場に入れないという措置をとる事態もあった。」
●CiNiiでOPACと同様のキーワードを検索。
以下の論文に関連する記述を発見した。
・小針誠「「荒れる成人式」考」
『同志社女子大學學術研究年報 56』119-127, 2005-12-25
「現在のような自治体主催の成人式は、
1946(昭和21)年11月に埼玉県蕨町(現・蕨市)で行われた
「成年式」に起源を求めることができる。
戦後復員して虚脱状態にあった若者を元気づけようと、
1926(大正15)年から1928(昭和2)年の間に出生した在町の青年たちを対象に、
蕨町と同町の青年団が共催したイベントが後に全国に広がったといわれる。」
「1948(昭和23)年7月には、国民の祝日に関する法律の施行により・・・
小正月の1月15日を「成人の日」として制定した。」
「「成人の日」に対する世間一般の関心は低く、
1956(昭和31)年の文部事務次官の通達により・・・
以後全国ほぼすべての市区町村が成人式の式典や記念行事を主催するという
現代のスタイルが確立された。」
「現在では、2000(平成12)年の法律改正に伴い、
1月の第2月曜日を「成人の日」とし、・・・さまざまな催しが行われている。」
●上記論文の参考としてあげられていたホームページを確認。紹介した。
蕨市生涯振興係のホームページより、
戦後初めて成年式を行った青年祭の第一回開催要項を閲覧することができる。
(2020/04/20最終確認)
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (031 9版)
- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 9版)
- 衣食住の習俗 (383)
- 参考資料
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- 日置昌一著『話の大事典3』(1988 名著普及会)
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倉石あつ子, 小松和彦, 宮田登 編 , 倉石, あつ子, 1945- , 小松, 和彦, 1947- , 宮田, 登, 1936-2000. 人生儀礼事典. 小学館, 2000.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002871720-00 , ISBN 4093860289 -
蕨市生涯振興係のホームページ
https://www.city.warabi.saitama.jp/shogaigakushu/shisetsu/1004324/1001801.html (2020/04/20最終確認) -
小針誠「「荒れる成人式」考」『同志社女子大學學術研究年報 56』119-127, 2005-12-25
https://doi.org/10.15020/00000451 (2020/04/20最終確認)
- キーワード
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- 成人式
- 成年式
- 振袖
- 成人の日
- 国民の祝日
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000155100