レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20020111
- 登録日時
- 2005/02/02 02:13
- 更新日時
- 2005/11/17 11:58
- 管理番号
- C2001F6067
- 質問
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未解決
明冶30年(1897年)~昭和20年(1945年)の東京都における結核死亡率(又は人数)を知りたい。
- 回答
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1899年~1913年については、以下の資料(1)で当時の東京府における結核死亡者数がわかります。ただし、肺結核はp.2、結核性脳膜炎はp.34、腸結核はp.66、その他の臓器の結核はp.98という具合に表が分かれて数値が収録されています(【 】内は当館請求記号)。
(1)『結核死亡統計表 明治32至大正2年』 第1編 月別 保健衛生調査会編 内務省衛生局 大正6 169p 【409-63】
また資料(2)p.34~42に、1907年~1942年までの人口10万人に対する結核死亡率が都道府県別に掲載されています。
(2)『結核年報』 第2集(1967年版) 結核予防会 1968 127p 【EG213-12】
典拠に挙げられている『結核の文化史』p.49収載の明治期の結核死亡者数は、当館所蔵の『日本帝国統計年鑑』【351-N6892-Nt】各号と照合したところ、肺病による死亡者数をそのまま結核死亡者数とみなしている模様です。結核には肺結核だけでなく他の臓器の結核もあるという点および当時の肺病が肺結核と同義であったかどうかという点について留意が必要であるかと思います。
これらの点を踏まえた上で資料(3)の各号を見ると、東京府における1897年および1898年の肺病による死亡者数は、それぞれp.953~954、p.836に載っています。肺以外の臓器に係る結核によるこれらの年次の死亡者数は、『<明治期>衛生局年報』【EG213-E252】その他の資料を調べても判明しませんでした。
(3)『日本帝国統計年鑑』 第18回-第19回 内閣統計局編 東京リプリント出版社 1972-1973 2冊 【351-N6892-Nt】
1943年~1945年については、『衛生局年報』は所蔵していません(そもそも刊行の有無が確認できませんでした)。『日本帝国統計年鑑』も刊行されていません。そのため『人口動態統計 昭和18年』【14.4-1005】、『人口動態統計 昭和19-20年』【R358.1011-Ko657z】等を調査しましたが、該当する数値は得られませんでした。
なお、内務省衛生局からは「統計年鑑」なるものは刊行されていないようです。貴館の示した典拠文献を読むと、『第四回統計年鑑』というのは『帝国統計年鑑』を指しているものと思われます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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『結核の文化史-近代日本における病のイメージ』(福田真人著 名古屋大学出版会 1995)のp.49に明冶17年以降欠けはあるが明冶29年まで記載あり。その前後の文章中に『衛生局年報』(内務省衛生局)、『4回統計年鑑』(明冶18年 内務省衛生局)とある。
『東京都統計年鑑』に項目はあるが昭和23年から。
『日本統計年鑑』に項目はあるが昭和24年から。
- NDC
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- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 9版)
- 参考資料
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- 結核死亡統計表 明治32至大正2年 第1編 月別 保健衛生調査会編 東京 内務省衛生局 大正6 169p <409-63>
- 結核年報 第2集(1967年版) 東京 結核予防会 1968 127p <EG213-12>
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日本帝国統計年鑑 第18回-第19回 内閣統計局編 東京 東京リプリント出版社 1972-1973 2冊 <351-N6892-Nt>
- キーワード
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- 結核-統計
- 死亡率-統計
- 死亡原因-統計
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014093