レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年05月16日
- 登録日時
- 2018/05/24 09:33
- 更新日時
- 2018/08/09 15:25
- 管理番号
- 埼熊-2018-011
- 質問
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解決
埼玉県の土器と食生活に関する資料で、イラスト等がある分かりやすいものと、その裏付けになるような専門的なもの、両方を紹介してほしい。
- 回答
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下記の資料を紹介した。
1 研究書
『新編埼玉県史 通史編 1 原始・古代』(埼玉県編 埼玉県 1987)
p58「土器出現の意義」の項に、縄文時代の土器づくり、食生活の記述あり。
p98「食料確保と貝塚」の項に、貝、魚、木の実の種類などの記述あり。
p164「食糧の確保」関連記述あり。
p196「生産用具」の項に食生活、食糧に関する記述あり。土器と関連のある記述ではない。
p237「農業技術の発達」の項に、県内の農産物等の出土例として炭化米、籾圧痕土器、圧痕土器、アワとみられるこげつきが底部に付着した土器の記述あり。
『埼玉の遺跡 土の中からのメッセージ』(塩野博著 さきたま出版会 2000)
p34「縄文土器の発明」の項に煮炊きに関する簡単な記述あり。埼玉県に特化したことではない。
p37 食材加熱料理施設と考えられる江南町(現在熊谷市に合併)の遺跡の記述あり。
p39「海なし県埼玉の貝塚(蓮田市)」の項に貝類、植物性食物の記述あり。
p53「様々な出土品」の項に、嵐山町の遺跡の煮炊きに関する記述あり。
p64「加能里遺跡を支えた湧き水」の項に、食に関する記述あり。
p66「厚い粘土層に守られた遺跡」の項に桶川市の遺跡から出土した食糧の記述あり。
p107「水稲農耕の背景にあったもの」本庄市の古墳時代の水田についての記述あり。
p157「住居内に残された遺体」の項に「四軒の住居跡のカマドは(中略)に煮炊きに使った土器が掛けられたままのものもあった」という記述あり。写真あり。この記述は深谷市の城北遺跡に関するもの。
p158「腐らずに残ったもの」の項に「鹿や猪は(中略)食用のみならず」の記述あり。
『縄文時代後・晩期土器編年の研究 加曽利B式~安行式土器群の変遷』(新屋雅明著 六一書房 2015)
p232「土器の形式と使用方法」の項に晩期安行式土器の記述あり。トチの実加工場から出土したとの記述あり。
『城北遺跡 一般国道17号上武道路関係埋蔵文化財発掘調査報告 第2分冊 埼玉県埋蔵文化財調査事業団報告書 第150集』(埼玉県埋蔵文化財調査事業団編 埼玉県埋蔵文化財調査事業団 1995)
p735「5 土器」あり。出土された土器についてのまとめがあり、絵図ともに土器の用法についても少量の記述あり。
2 イラスト、写真を多様している資料
『蘇る縄文 自然と暮らした人々』(さいたま川の博物館 2005)
p27「縄文の食卓」 埼玉県の遺跡の出土物だけではないが関連する記述あり。ワラビ採りのイラストあり。
p16「酒を嗜む縄文人」埼玉県の遺跡の出土物だけではないが関連する記述あり。埼玉県での出土物に注口土器の写真あり。
『縄文人のタイムカプセル 南鴻沼遺跡の成果から 第39回特別展』(さいたま市立博物館編 さいたま市立博物館 2015)
p48「おこげ付着土器」写真多数あり。
『埼玉圏の原始・古代人 人の動きをモノから探る』(埼玉県立自然の博物館企画 埼玉県立川の博物館編 埼玉県立川の博物館 2009)
p11「ある日の縄文人 ※内田祐治氏(清瀬市郷土博物館学芸員)」と題した再現写真あり。土器らしきものを火にかけている写真。煮炊きに関する記述あり。
『縄文土器百選inさいたま 第23回企画展』(さいたま市立博物館編 さいたま市立博物館 2012)
さいたま市出土の縄文土器のカラー図版多数あり。土器と食生活の関係についての記述なし。
『さいたまの海 縄文人からの伝言 特別展』(埼玉県立博物館編 埼玉県立博物館 1990)
p31-52 県内貝塚と縄文人の食糧に関する記述あり。土器の使用例なし。
『大縄文土器展 ほるたま展2008』(埼玉県埋蔵文化財調査事業団 2008)
縄文土器のあゆみや「水を注ぐうつわ」として用いられた土についての記述あり。
- 回答プロセス
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1 研究書
(1)『埼玉県史』を確認する。
『新編埼玉県史 通史編 1 原始・古代』(回答資料)
(2)NDC分類〈202〉〈203〉の棚にあたる。
『埼玉の遺跡 土の中からのメッセージ』(回答資料)
『縄文時代後・晩期土器編年の研究 加曽利B式~安行式土器群の変遷』(回答資料)
(3)城北遺跡について調査する。
『城北遺跡 一般国道17号上武道路関係埋蔵文化財発掘調査報告 第2分冊 埼玉県埋蔵文化財調査事業団報告書 第150集』(回答資料)
2 イラスト・写真を多様している資料
(1)NDC分類〈202〉〈203〉の棚にあたる。
『埼玉県の関山式土器・黒浜式土器 縄文時代前期前半の文化形成』(蓮田市文化財展示館 蓮田市教育委員会 2016)
p13「スズキ耳石」の写真あり。「事例の少ない耳石(スズキ)が200個(現在までに100体以上)発見され」とあり。
『蘇る縄文 自然と暮らした人々』(回答資料)
『利根川流域の縄文草創期 笠懸野岩宿文化資料館第30回企画展』(笠懸野岩宿文化資料館編 笠懸野岩宿文化資料館 2000)
p17「竪穴式遺構の一般化と植物質食料比重の増加」の項あり。土器と関係する記述なし。
(2) 自館目録を埼玉資料〈縄文人〉または〈古代人〉で検索する。
『縄文人のタイムカプセル 南鴻沼遺跡の成果から 第39回特別展』(回答資料)
『埼玉圏の原始・古代人 人の動きをモノから探る』(回答資料)
(3)自館目録を埼玉資料<土器>で検索し、関連しそうな資料を確認する。
『縄文土器百選inさいたま 第23回企画展』(回答資料)
『縄文土器の世界 第11回企画展』(朝霞市博物館編 朝霞市博物館 2002)
朝霞市・新座市・志木市・和光市出土の縄文土器のカラー図版多数あり。土器と食生活の関係についての記述なし。
『さいたまの海 縄文人からの伝言 特別展』(回答資料)
『大縄文土器展 ほるたま展2008』(回答資料)
- 事前調査事項
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090)
- 歴史学 (201)
- 歴史補助学 (202)
- 参考資料
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- 『新編埼玉県史 通史編 1 原始・古代』(埼玉県編 埼玉県 1987)
- 『埼玉の遺跡 土の中からのメッセージ』(塩野博著 さきたま出版会 2000)
- 『縄文時代後・晩期土器編年の研究 加曽利B式~安行式土器群の変遷』(新屋雅明著 六一書房 2015) , ISBN 978-4-86445-066-9
- 『城北遺跡 一般国道17号上武道路関係埋蔵文化財発掘調査報告 第2分冊 埼玉県埋蔵文化財調査事業団報告書 第150集』(埼玉県埋蔵文化財調査事業団編 埼玉県埋蔵文化財調査事業団 1995)
- 『蘇る縄文 自然と暮らした人々』(さいたま川の博物館 2005)
- 『縄文人のタイムカプセル 南鴻沼遺跡の成果から 第39回特別展』(さいたま市立博物館編 さいたま市立博物館 2015)
- 『埼玉圏の原始・古代人 人の動きをモノから探る』(埼玉県立自然の博物館企画 埼玉県立川の博物館編 埼玉県立川の博物館 2009)
- 『縄文土器百選inさいたま 第23回企画展』(さいたま市立博物館編 さいたま市立博物館 2012)
- 『さいたまの海 縄文人からの伝言 特別展』(埼玉県立博物館編 埼玉県立博物館 1990)
- 『大縄文土器展 ほるたま展2008』(埼玉県埋蔵文化財調査事業団 2008)
- キーワード
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- 遺物-考古学資料
- 須恵器-埼玉県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000236408