レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008年12月11日
- 登録日時
- 2008/12/11 10:09
- 更新日時
- 2018/03/07 17:01
- 管理番号
- 9281
- 質問
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解決
坂出の祭りで見られる太鼓台のルーツと太鼓台の職人について知りたい。
- 回答
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1 どの辺りの地域から何年ごろ、どのように伝わってきたが分かる資料
「香川県の祭り・行事-香川県祭り・行事調査報告書」(香川県教育委員会/編 香川県教育委員会
2008年発行)の参考文献に紹介されている「ちょうさ-観音寺市の太鼓台一覧」(1991年 観音寺市
経済部商工観光課/編・発行)のように、坂出市の太鼓台の歴史やルーツについて1冊にまとまっている
資料を見つけることはできなかった。
なお、坂出市のホームページ「太鼓台のルーツ」には、次のような記述がある。
「坂出の太鼓台のルーツは、やはり塩の町の創造者「久米通賢」に起因します。文政7年
(1824年)坂出墾田計画を建白し、同9年から工事を始め3年後に完成しました。
その工事に携わった労働者200万人の出身地は、藩州、備中、備前、東讃などからなり、
工事終了後も坂出にとどまり塩田に従事したり、塩に関連した運送,販売などの仕事に
従事する者も多くいました。それ以来、文化、風習、色々な物品の交流が盛んになり、
なかでも塩の輸送がきっかけで,坂出にも江戸時代後期に太鼓台が伝えられたものと
推察されます。」
〔坂出市のホームページ「太鼓台のルーツ」〕〔2008年12月5日最終確認〕
http://www.city.sakaide.kagawa.jp/kankou/event/taiko/taikokouzou.html
2 太鼓台を作る職人
坂出市のホームページの「坂出市内の太鼓台一覧」には、坂出市内各地区の太鼓台を紹介しており、
文中に製作した職人の名前が記されている。
・新浜太鼓台(平成6年、梶内縫師にて新調)
・東梶太鼓台(飾り幕は山下八郎氏の作品)
・天満太鼓台(新居浜市藤野正千代氏製作)
・濱中太鼓台(観音寺市在住の高木氏により製作)
なお、梶内縫師とは、梶内だんじり株式会社刺繍部門の梶内氏ではないかと思われる。
梶内だんじり株式会社はホームページを開設していて、布団太鼓の製作過程や製作に携わる
職人の技能などを紹介している。
〔梶内だんじり株式会社のホームページ〕〔2008年12月5日最終確認〕
http://www.danjiriya.com/
また、前出の「ちょうさ-観音寺市の太鼓台一覧」では、濱中太鼓台を手がけた高木氏の代々
受け継がれている太鼓台刺繍の業が紹介されている。
さらに、「新居浜太鼓台」(1990年 新居浜市立図書館/編・発行)の研究編にある「布団〆と飾幕」
(加地和夫/著)の「立体刺繍と縫師」という節では、東梶太鼓台の飾り幕を手がけた山下八郎氏のほか、
梶内氏や高木氏らがどのように刺繍技術を習得したかについて記している。(236~238頁)
- 回答プロセス
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依頼者は、「香川県の祭り・行事-香川県祭り・行事調査報告書」(2008年 香川県教育委員会/編・発行)
を既に調査済みとのことであった。
「香川県の祭り・行事-香川県祭り・行事調査報告書」の第2章第2節香川県の太鼓台・ダンジリの
多様性(27~36頁)の5.香川県の祭礼絵巻とダンジリ・太鼓台・ダンジリの受容を見たが、調査対象の
坂出の祭りで見られる太鼓台のルーツと太鼓台の職人についての記述はなかった。
そこで、同章の参考文献のうち当館所蔵資料を見たところ、太鼓台の職人に関する記述が見つかり、
インターネットで得られた情報と組み合わせる形で回答した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 太鼓台
- 坂出市
- 香川県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000049660