レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年09月23日
- 登録日時
- 2016/12/20 10:27
- 更新日時
- 2018/04/02 12:42
- 管理番号
- 2016-077
- 質問
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解決
第一次中東戦争(1948-1949年)に定められたグリーンラインについて、範囲やどのように設定されたかの経緯等、詳細が分かる当時の文書・記録(原文)を探している。
言語は英語、館内にある資料かWeb公開されているものなど直ぐに閲覧できる資料がよい。
- 回答
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グリーンラインは、国連の安全保障理事会が休戦決議を発効し、イスラエルが4ヵ国(エジプト,レバノン,トランス・ヨルダン,シリア)各国との間に休戦協定を締結した結果、決定したとの記述が辞典等にみられました。
そのため、この4つの休戦協定を以下のとおりお調べしました。
これらは、国際連合H.P.内の Official Document System (ODS)(https://documents.un.org/prod/ods.nsf/home.xsp [参照:2012-12-20])でUN Doc以下の文書番号から検索し、内容を確認することが出来きます。
・『Armistice Agreement between Egypt and Israel』 UN Doc S/1264 (23 February 1949)
・『Armistice Agreement between Lebanon and Israel』 UN Doc S/1296 (23 March 1949)
・『General Armistice Agreement between the Hashemite Jordan Kingdom and Israel』 UN Doc S/1302(3 April 1949)
・『Israel-Syrian General Armistice Agreement』 UN Doc S/1353 (20 July 1949)
その他の文書につきましては、本学法学部所蔵『中東紛争とイスラエル(中東関係資料集1)』をご覧ください。
こちらの資料の目次は、国立国会図書館H.P.リサーチナビ(http://rnavi.ndl.go.jp/mokuji_html/000001200969.html)にて確認することができます。
詳細については回答プロセスをご覧ください。
- 回答プロセス
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1.グリーンラインについての確認
・『世界百科事典』(本学契約データベース「JapanKnowlege lib」より)
→「中東戦争」の項に第一次中東戦争において1948年に国連安全保障理事会の休戦決議が発効し,イスラエルが4ヵ国(エジプト,レバノン,トランス・ヨルダン,シリア)各国との間に休戦協定を締結し,国連安保理事会は49年8月国連休戦監視機構(UNTSO)を設置するなど、国連が休戦協定に関わっていることがわかった。
・『Dictionary of the Israeli-Palestinian conflict : culture, history, and politics』 (Detroit : Macmillan Reference USA c2005)Volume 1:A-J
→ p.140 「Green Line」の項に1949年の休戦協定(Armistice Agreements)により設定されたこと等が書かれており、地図も掲載されているが文書に関する情報は掲載無し。
→以上から、休戦協定を探索することとする。
2.休戦協定の探査
(1)Googele scholarにて検索キーワード「中東 休戦協定」にて検索。
・庄司真理子,『国連休戦監視機構における「紛争当事者による同意」の分析』,敬愛大学国際研究4,1-20,1999-11 (http://www.u-keiai.ac.jp/issn/menu/ronbun/no4/001.pdf )
→p.7に休戦協定が成立するまでの経緯が書かれており、その参考文献として以下の記載があり。
S/1264/Rev.1 (23 February 1949),S/1296/Rev.1 (23 March 1949),S/1302/Rev.1,S/1353/Rev.1 (20 July 1949)
(2)国立国会図書館H.P.リサーチナビ「国連資料の種類(https://rnavi.ndl.go.jp/politics/entry/UN-docOR.php )
→国連の文書番号の解説があり、上記の参考文献を確認したところ同じ形式になっていた。
(3)国際連合H.P.「Official Document System (ODS)」(https://documents.un.org/prod/ods.nsf/home.xsp [参照 2012-12-20])
→上記の記号にて検索したところ、各国との休戦協定がヒットした。
各番号の末尾「Rev.」は改訂版を意味し言語も英語以外のものもあったため、「Rev.」より前までの記号で言語を英語に指定しての検索を案内。
3.休戦協定以外の資料の探索
本学OPACにて検索キーワード「中東 資料」で検索したところ以下の資料集がヒットした。
・浦野起央編著『中東紛争とイスラエル』東京 : 東通社出版部 , 1974 (本学法学部所蔵)
→国立国会図書館H.P.リサーチナビ(http://rnavi.ndl.go.jp/mokuji_html/000001200969.html )にて目次が参照できた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 外交.国際問題 (319)
- 参考資料
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- Macmillan Reference USA. Dictionary of the Israeli-Palestinian conflict : culture, history, and politics. Macmillan Reference USA, 2005. , ISBN 0028659961 (NCID:BA70550520)
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国際連合 Official Document System (ODS)
https://documents.un.org/prod/ods.nsf/home.xsp -
庄司 真理子 , 庄司 真理子. 国連休戦監視機構における「紛争当事者による同意」の分析. 1999-11. 敬愛大学国際研究 4 p. 1-20
http://iss.ndl.go.jp/books/R000000024-I002618721-00 ((機関リポジトリでの公開 http://www.u-keiai.ac.jp/issn/menu/ronbun/no4/001.pdf [参照 2012-12-20])) -
浦野起央 編著 , 浦野, 起央, 1933-. 中東紛争とイスラエル. 東通社出版部, 1974. (中東国際関係資料集 ; 1)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001200969-00 (参照 2012-12-20)
- キーワード
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- 第一次中東戦争
- グリーンライン
- 中東紛争
- 国連文書
- 休戦協定
- 停戦ライン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000203725