レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011/01/06
- 登録日時
- 2012/09/26 02:00
- 更新日時
- 2013/01/26 14:52
- 管理番号
- OSPR11010003
- 質問
-
解決
与謝蕪村の俳句で「狐火やいづこ河内の麦畠」(安永5年)の解釈・意味を探している。
この句は「蕪村句集 巻之上 夏之部」にあり、『蕪村俳句集』(岩波文庫 1989)p66に載っているが解説はない。
他に次の資料を調査したが解説はない。
「俳句辞典 鑑賞」「俳句鑑賞辞典」「俳句大観」「近代俳句大観」「日本古典文学全集 近世俳句俳文集」「日本古典文学大系 蕪村集 一茶集」
「古典日本文学全集 与謝蕪村集」「日本古典文学鑑賞33」
- 回答
-
『蕪村事典』の「発句評釈一覧」を参照して解釈・意味が載っている資料を探したところ下記1-5が該当した。
また、『蕪村事典』刊行後に出版された資料からは6を見つけることができた。
1.『蕪村句集講義 夏の部』 p121-122(『蕪村研究資料集成 作品研究6』所収)
鳴雪 碧梧桐 虚子それぞれの解釈が載っている。
2.『蕪村夢物語 夏の部』木村架空著 p132-134(『蕪村研究資料集成 作品研究6』所収)
鳴雪 碧梧桐 虚子の解釈を批判しながら著者の解釈を展開している。
3.『標註蕪村俳句全集』岩本梓石編著 p107
(いづこ河内)山崎街道などの光景ならん
4.『蕪村集』(日本古典文学大系 58) p109
質問の句の頭注は以下の通り。
○狐火―闇夜山野に見える燐火。鬼火とも。はるかに狐火を見て、たしかあの辺りは
河内の麦畠のはずだと推す体。河内という地名を蕪村は度々よんでいる。
5.『与謝蕪村集』(新潮日本古典集成) p92
頭注欄に発句の現代語訳と鑑賞注が載っている。
現代語訳:河内平野には黄熟した麦の香が立ちこめ、彼方の山麓に青い狐火がちらつく。あれはどこだろうか。
6.『蕪村全集 第1巻』 p313
頭注欄に季語、語釈、句意、参考事項が載っている。
句意:河内平野を埋めた一面の麦畑。黄熟した穂波は夜の闇を透かして狐の群舞を思わせる。河内には信田の狐の元へ通った塚本の狐もいたと
いう が、さて狐火はどこに燃えているかしら。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 詩歌 (911 8版)
- 参考資料
-
- 蕪村研究資料集成 作品研究6(ページ:121-122)
- 蕪村研究資料集成 作品研究10(ページ:132-134)
- 標註蕪村俳句全集(ページ:107)
- 蕪村集(日本古典文学大系 58)(ページ:109)
- 与謝蕪村集(新潮日本古典集成)(ページ:92)
- 蕪村全集 第1巻(ページ:313)
- 蕪村事典(ページ:178)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 大阪
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000111783