レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年07月20日
- 登録日時
- 2012/09/24 11:17
- 更新日時
- 2012/11/28 13:39
- 管理番号
- 埼熊-2012-130
- 質問
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解決
八丈島や佐渡島に流された人と、元々その地に住んでいる人の生活の違いについて書かれたものがあるか。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
『江戸時代の八丈島』(東京都編 東京都 1964)
「流罪人の島に於ける生活はいずれも島人との間に格別の差があるわけでなく」とあり、主に島民との関わり方について記されている。
『江戸時代流人の生活』(大隈三好著 雄山閣出版 1982)
八丈島・伊豆七島について
金銭的困窮から「流人が島に来て一番苦しんだのは食糧だった。」との記述があったほか、島民と対等あるいはそれ以上の暮らしを送っていた「家持流人」から、病弱者や老廃者など、働こうにも働けない者で、同情にすがって生きながらえていかねばならない「小屋流人」まで、さまざまな生活の流人がいたことが紹介されている。
佐渡島について
前期(徳川幕府以前)の流刑者が政治犯で知識・教養面に優れていたことから、「流人とはいえじぶん達より数段高い種族として待遇された」という記述があった。また、「伊豆七島の流人ほど暮しに困った話は少ない」とも記載されている。
- 回答プロセス
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自館目録を全項目〈八丈島〉で検索する。
回答以外の資料
『八丈島 流人島の風土と人間』(杉村恒写真 団伊玖磨、葛西重雄文 講談社 1972)
p149-152「遠琉」の中に流人の生活について記述あり。島民との文化的交流に関する記述はあるが、生活の違いについては記述見つからず。
『八丈島流人帳』(今川徳三著 毎日新聞社 1978)
『八丈流人赦免花』(今川徳三著 毎日新聞社 1981)
上記2冊とも八丈島の流人についてかなり詳しい記述あり。目次からは島民の生活との違いについて記述されていると思われる章は見つからず。
『伊豆諸島を知る事典』(樋口秀司編 東京堂出版 2010)
p301-309「八丈島 流人」の章に八丈島に流罪になった人物はあがっているが、島民との生活の違いに関する記述は見つからず。
自館目録を全項目〈佐渡島〉、あるいは件名〈佐渡-歴史 〉で検索する。
『佐渡 金山と島社会』(田中圭一著 日本放送出版協会 1974)
『佐渡―島社会の形成と文化』(地方史研究協議会編 雄山閣出版 1977)
『天領佐渡 1-3』(田中圭一著 刀水書房 1985-1992)
NDC分類〈214.1〉の書架から
『佐渡流人史』(磯部欣三、田中圭一著 雄山閣出版 1975)
「近世の流人」中p207-208「生活」、p208-211「問屋請」、p211-214「就業」に流人の生活については詳細な記述あるが、島人との違いについては記述見つからず。
『近世越後・佐渡史の研究』(小村弌編 名著出版 1976)
自館目録を全項目〈流人〉で検索する。
『離島の旅 流人のふるさと』(村井康彦[ほか]文 毎日新聞社 1974)
p24-25 伊豆への流刑者の扱いと生活に関する記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 刑法.刑事法 (326 9版)
- 関東地方 (213 9版)
- 参考資料
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- 『江戸時代の八丈島』(東京都編 東京都 1964)
- 『江戸時代流人の生活』(大隈三好著 雄山閣出版 1982)
- キーワード
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- 法制史-日本-江戸時代
- 流刑
- 流人
- 佐渡島
- 八丈島
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000111732