レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/10
- 登録日時
- 2015/07/16 00:30
- 更新日時
- 2017/12/13 00:30
- 管理番号
- 6001008876
- 質問
-
解決
「前田出雲覚書」と言う史料があると聞いたのですが、詳細を教えて頂きたい
- 回答
-
「前田出雲覚書」の写本の存在は確認できましたが、活字になおした本、またこの史料について解説した本はありませんでした。
「前田出雲覚書」は『国書総目録 第7巻』(岩波書店 1990.9) 426頁によれば、写本が金沢市の加越能文庫に写本が所蔵されていることがわかります。加越能文庫の
・『加越能文庫解説目録』上巻(金沢市立図書館/編 1975)
59頁に以下のように記されています。
「前田貞里編 手写 6丁 24㎝
別名『高徳院戦功残遊覚書」。前田出雲貞里は利家の5男の子。明暦3年没。41 才」
所蔵するもう一冊、明治年間に「前田家編輯方」が手写したものには、「9丁 24㎝」とあり、頁数と大きさが若干異なっています。
この目録は、中之島図書館の所蔵ですが、インターネットでも見ることができます。
https://www2.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kinsei/16kaetsunou.pdf(2017/12/10現在)
加越能文庫を所蔵している、金沢市立玉川図書館近世史料館の「所蔵文書データベース」で、「前田出雲覚書」で検索しますと書誌情報に
分類1:藩主
分類2:事蹟
分類3:初・2代 利家・利長
とありますので、加賀藩主、前田利家・利長2代の事蹟について記述された史料と推測されます。
これ以上詳しく知るには、この資料を所蔵されている金沢市立玉川図書館近世史料館にお尋ねする方法がよいと思います。
下に連絡先を記します。
〒920-0863 石川県金沢市玉川町2-20
tel:(076)221-4750 fax:(076)222-6938
ホームページ:https://www2.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kinsei/kinsei.htm(2017/12/10現在)
編者の前田出雲については、
・『国書人名辞典』第4巻(市古貞次/[ほか]編 岩波書店 1998.11)
352-353頁に記載があります。
父(こちらの辞典では利家の六男、とあります)の遺跡のうち4500石を相続。後に5500石となって金沢城代。慶安4(1651)年に藩政について前藩主利常と意見対立して下屋敷に蟄居・閉門となる。承応元(1652)年に許されたが、出仕しなかった、と書かれています。
著作は『寸錦雑編』『長和佳兵大略』『聞見雑録』『前田出雲覚書』です。
なお、GoogleBooksによれば、1937(昭和12)年に刊行された『前田出雲覚書』がカリフォルニア大学で所蔵されているようですが、これが活字になおした本かどうかなどの詳しいことはわかりませんでした。
1937(昭和12)年に刊行された『前田出雲覚書』の国内の所蔵館を調査しましたが、所蔵館は見つかりませんでした。
[事例作成日:2017年12月10日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 一般書誌.全国書誌 (025 8版)
- 参考資料
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- 国書総目録 第7巻 岩波書店 (426)
- 加越能文庫解説目録 上巻 金沢市立図書館∥編集 金沢市立図書館 (59)
- 国書人名辞典 第4巻 市古/貞次∥[ほか]編 岩波書店 (352-353)
- https://www2.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kinsei/16kaetsunou.pdf (『加越能文庫解説目録』上巻(金沢市立図書館/編 1975)59頁)
- https://www2.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kinsei/kinsei.htm (金沢市立玉川図書館近世史料館)
- http://jmapps.ne.jp/amhr/det.html?data_id=1445 (金沢市立玉川図書館近世史料館の「所蔵文書データベース」: 「前田出雲覚書」)
- http://jmapps.ne.jp/amhr/det.html?data_id=1446 (金沢市立玉川図書館近世史料館の「所蔵文書データベース」: 「前田出雲覚書」)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- 出版情報
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000177325