レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/01/16
- 登録日時
- 2018/03/12 00:30
- 更新日時
- 2018/03/13 09:07
- 管理番号
- 千県中児童-2017-7
- 質問
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解決
ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンはなぜフィンランド人なのに母語がスウェーデン語なのか知りたい。
- 回答
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下記の資料にヤンソンの用いた言語についての記述あります。
【資料1】『ムーミンを生んだ芸術家 トーヴェ・ヤンソン』(冨原眞弓著 芸術新潮編集部編 新潮社 2014)
p116年表に「彫刻家の父ヴィクトル・ヤンソンはスウェーデン語系フィンランド人、挿絵画家の母シグネ・ハンマルステン・ヤンソンはスウェーデン人。トーヴェ自身も生涯、スウェーデン語をもちいた。」とあります。
p39 ムーミン物語 はじまりと終わりの秘密のQ&Aにも同様の記述があります。
p62~「生い立ちについて教えてください」の章は「フィンランドには公用語がふたつあることをご存じでしょうか?」と始まり、ヤンソン家がスウェーデン語を使っていた背景を説明してています。
【資料2】『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』(トゥーラ・カルヤライネン著 河出書房新社 2014)
トーベ・ヤンソンの伝記です。
p28~29に「ヴィクトルもスウェーデン語系フィンランド人で、彼の友人もスウェーデン語を話す人ばかりだったので、ヤンソン家ではスウェーデン語が使われることが多かった。また、当時のヘルシンキでは現在より広くスウェーデン語が用いられていたこともあり、ハム(ヤンソンの母シグネ)は、生涯フィンランド語を学ぶことはなかった。」とあります。詳細な家庭状況については、本書をご確認ください。
【資料3】『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界 ムーミントロールの誕生』(冨原眞弓著 青土社 2009)
トーヴェ・ヤンソンが挿絵等で関わっていたスウェーデン語系雑誌「ガルム」を通じてヤンソンの父母やヤンソンがたどった道筋、当時の社会状況を伝える資料です。スウェーデン語系とフィン語系の争いなどにも言及しています。
- 回答プロセス
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(1)トーベ・ヤンソンの母語について
・件名「ヤンソン トーヴェ」で所蔵資料を検索。
伝記を中心に中身を確認。下記の資料にヤンソンの言語についての記述あり。
【資料1】『ムーミンを生んだ芸術家 トーヴェ・ヤンソン』(冨原眞弓著 芸術新潮編集部編 新潮社 2014)
【資料2】『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』(トゥーラ・カルヤライネン著 河出書房新社 2014)
【資料3】『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界 ムーミントロールの誕生』(冨原 眞弓著 青土社 2009)
【確認したが、言語について書かれていなかった資料】
『Mei Vol.02(2013Spring) 女のコのためのこわ〜い文芸誌 幽BOOKS』「特集ムーミンを生んだ作家トーベ・ヤンソンの世界」 メディアファクトリー 2013.4
『彫刻家の娘』トーベ・ヤンソン作 講談社 1991.11
『ムーミン谷への旅 トーベ・ヤンソンとムーミンの世界』講談社 1994
『オックスフォード世界児童文学百科』ハンフリー・カーペンター著 原書房 1999.2
- 事前調査事項
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2018年1月14日朝日新聞「ムーミン、どこに住んでいる? 地理B出題、ツイート続々 センター試験」https://www.asahi.com/articles/DA3S13312604.html
という記事を読み興味を持った。
- NDC
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- その他のゲルマン文学 (949 9版)
- 漫画.挿絵.児童画 (726 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】ムーミンを生んだ芸術家トーヴェ・ヤンソン 冨原 眞弓/著 新潮社
- 【資料2】ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン トゥーラ・カルヤライネン/著 河出書房新社
- 【資料3】トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界 冨原 眞弓/著 青土社
- キーワード
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- ヤンソン トーベ(ヤンソン トーベ)
- Jansson, Tove(ヤンソン トーベ)
- スウェーデン語系フィンランド人(スウェーデンゴケイフィンランドジン)
- 母語(ボゴ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000232431