レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2001年03月
- 登録日時
- 2005/12/07 18:31
- 更新日時
- 2005/12/16 13:09
- 管理番号
- 県立長野-01-004
- 質問
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解決
明治の頃の言葉で、精神病の病名と思われる「依ト昆児」の読み方を知りたい
- 回答
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このままの表記ではないが、『宛字外来語辞典』(宛字外来語辞典編集委員会編 柏書房 昭54)[813.7-22]p73に、〝依毘児 イポコンデル〟とあり、原語は<オランダ,ドイツ>で、「喜昆垤児」を見よとの指示がある。また、同頁には「依ト加刺的私」という単語を〝ヒボカラデス〟と読ませて、医学の父といわれた古代ギリシア人ヒポクラテスの表記としている例がある。
同書のp113の「喜昆垤児」には、〝ヒポコンデル,イポコンデル,ヒポコンデリー,ヒポコンデリ,ヒポコンドリー〟と読みがあり、意味として〝病名「心気病」〟とあったので、この単語と同一ではないかと思われる。
- 回答プロセス
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① 明治期の精神病と関わりがあるということなので、戦前発行の精神医学書をあたることにする。『児童精神衛生学』(阿部政三著 同文館 昭8)[498-108]『精神病学』(門脇眞枝著 博文館 明35)[493.7-8]等の資料を見たが記載はなし。
② 幕末・明治期に日本に入ってきた外来語の表記がわかる資料を検索することにし、『洋語音訳筌』(村田文夫編 山城屋佐兵衛[等]刊 明5)[811-100]を見たが、記載はなし。
③ 『宛字外来語辞典』(前掲)により、読みが不明のため〝依〟の画数8画の頁を見て、「依毘垤児」を発見。答に至る。
- 事前調査事項
- NDC
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- 内科学 (493)
- 参考資料
- キーワード
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- 病名
- イボコンデル
- 依毘児
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 『なんでもきいてみよう』(県立長野図書館 平成13 第33集)収録レファレンス
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000025455