レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年03月24日
- 登録日時
- 2015/03/26 19:59
- 更新日時
- 2015/03/28 16:32
- 管理番号
- 牛久-1305
- 質問
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解決
佐伯泰英の小説に「手に取るなやはり野に置け蓮華草」とあるが、どんな意味なのかを知りたい。
- 回答
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手に取るな やはり野に置け 蓮華草
作者:播磨(現兵庫県)の俳人 滝野瓢水 →(2015.3.27 修正)瀧瓢水
注釈:蓮華草は野に咲くから美しく見えるのであって、それを摘んできて家の中に飾っても
調和せず美しく見えないことから、播磨の俳人滝野瓢水が遊女を見受けにしようとした友人をいさめた句。
自然の中で咲く蓮華草が美しいのと同じように遊女は色町にいてこそ美しく見えるという意味。
「此の里に 来たらざるこそ 粋なるべし」といいし花魁の発句に答えた。
- 回答プロセス
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①Googleで「手に取るな~」をキーワード検索。
→故事ことわざ事典のサイトがヒット。
(http://kotowaza-allguide.com/ya/yaharinoniokerengesou.html)(最終確認日:2015年3月26日)
作者と解釈が分かる。
②図書資料を確認。
→『江戸時代人名控1000』(山本 博文/小学館/2007)…記載なし。
『日本人名大事典 4』(平凡社/1979)…記載なし。
図書資料で確認できなかったことを添えて、①の情報のみ提供。
(2015.3.27 追記)
別の職員より②の『日本人名大事典 4』(平凡社/1979)p79【瀧瓢水(タキヒョースイ)】が
滝野瓢水と同一人物なのではないかと指摘を受ける。
確かに、播磨の俳人で“瀧野氏と伝えるもの多きも誤”という記述があった。
人物については確認が取れたが、歌の意味については分からず。
(2015.3.28 追記)
また別の職員より、質問の歌の途中「やはり~」から意味の記述のある資料があったと報告あり。
以下の資料に記載あり。
・『日本国語大辞典 第13巻』(小学館/2002)のp175【やはり野に~】瓢水の句ということと意味の記載あり。
・『和歌・俳諧史人名事典』(日外アソシエーツ/2003)のp270瀧瓢水の説明のみ。
・『大きな活字の三省堂故事ことわざ・慣用句辞典』(三省堂/1999)のp759【やはり野に~】意味の記載あり。
・『大辞林』(松村明/三省堂/2006)のp2561【やはり野に置け蓮華草】意味の記載あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 小説.物語 (913 8版)
- 詩歌 (911 8版)
- 参考資料
- キーワード
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- 手に取るな~
- 俳句
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 文学
- 質問者区分
- 一般男性
- 登録番号
- 1000169933