レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/03/30
- 登録日時
- 2016/06/25 00:30
- 更新日時
- 2016/06/25 00:30
- 管理番号
- 6001015197
- 質問
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解決
ひざの関節痛によい機能性食品について調べている。書かれた本はあるか。
- 回答
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機能性食品について書かれた資料を探しました。
・『サプリメント・機能性食品の科学』(近藤和雄/著 日刊工業新聞社 2014.3)
機能性食品とは、本書「はじめに」から引用しますと、「通常の食品成分の中にもともと存在する「生体調整」機能を人工的に抽出・強化した食品で明確な科学的根拠のあるものをいい(中略)商品化されている機能性食品の多くは「サプリメント」とか「健康食品」と呼ばれているものです。医薬品とは異なり、あくまで疾病の予防、生態の調節手段として健常な人に長期間食される食品(以下略)」とあります。
p.64-65 グルコサミン・コンドロイチン --関節痛を予防する
グリコサミノグリカンの一種であるヒアルロン酸は、保湿物質として、あるいは軟骨のようなクッション作用を持つ組織の成分として重要で、特に膝関節炎痛では医療用の治療で使用されるほど効果が高いそうです。しかし、糖尿病や高脂血症などの人は、グルコサミンの摂取に注意が必要になるので医師の指示が必要です。
コンドロイチンは、体に摂取できる量が非常に少ないので、老化で体内のコンドロイチンが減少し治療や予防で摂取したい場合は、サプリメントや医薬品などを摂取する必要があります。
また、グルコサミンは、甲殻類のエビやカニなどに多く含まれ、コンドロイチンは、サメの軟骨や皮膚や目などの粘膜にも含まれているとのことです。
・『サプリメント健康事典』(日本サプリメント協会/著 集英社 2015.12)
p.82 「関節痛がつらい」
関節痛とは外傷や病気がないのにひざや股関節などが痛むもので、加齢とともに発症するものです。関節内で接している骨と骨の表面を覆ってクッションの役割を果たしているのが軟骨で、年齢とともに摩耗して骨どうしがこすれ合い、痛みや炎症が起こります。軟骨はコラーゲンやコンドロイチンからできており、これらは加齢とともに体内での合成能力が衰えますので、食事でこれらの成分を摂取することにより、体内での軟骨の合成化が活性化するとのことです。
コンドロイチンを含む食品としては、オクラやなめこ、海草などのネバネバした食品があります。コラーゲンは鶏肉の皮やふかひれに多く含まれています。関節の動きを滑らかにするグルコサミンも有効とのことです。
・『医療従事者のためのサプリメント・機能性食品事典』(吉川敏一/編集 講談社 2009.2)
p.122-123 グルコサミン(塩酸基) 期待される効能として、変形性関節症、関節リウマチの改善
p.126-127 コラーゲン 期待される効能として、変形性関節症、関節リウマチの改善
p.128-129 コンドロイチン硫酸 期待される効能として、変形性関節症の改善
それぞれの項目には、特徴・食経験(伝統的な使用法)、作用メカニズム、有効成分、科学的根拠、摂取量の目安、注意点・安全性、薬との相互作用、その他の特記事項が記載されています。
グルコサミンの特記事項の記述を引用すると、「骨関節炎や関節リウマチに関する研究は数多く行われておりグルコサミン単独ではなく、コンドロイチン硫酸との複合で行われる試験もふえてきている。その有効性はWHOも認めており、WHOの研究プログラム「骨と軟骨の代謝に関する調査」でグルコサミンの長期投与における骨関節炎に対する効果が確認されている。」とあります。
[事例作成日:2016年3月30日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 8版)
- 参考資料
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- サプリメント・機能性食品の科学 近藤/和雄‖著 日刊工業新聞社 2014.3 (64-65)
- サプリメント健康事典 日本サプリメント協会‖著 集英社 2015.12 (82)
- 医療従事者のためのサプリメント・機能性食品事典 最新版 吉川/敏一∥編集 講談社 2009.2 (122-123、126-127、128-129)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000193895