レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年12月02日
- 登録日時
- 2021/01/21 10:56
- 更新日時
- 2021/01/21 12:32
- 管理番号
- 千県西-2020-0008
- 質問
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解決
フルーツトマトの栽培法について書かれた本はないか。フルーツトマトという品種があるわけではなく、栽培法の違いによるものだと聞いた。
- 回答
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質問文にあったとおり、「フルーツトマト」は品種名ではなく、栽培法の工夫で糖度を高めたトマトであることがわかりました。そこで糖度の高いトマトの栽培法について書かれた資料を紹介します。
【資料1】『トマト大事典』(農文協編 農山漁村文化協会 2015)
p607-611「糖度を左右する条件」(今田成雄)
p837-846「遮根透水シート利用の簡易な高糖度トマト栽培システム」(阿部晴夫)
p847-850「中玉・高糖度トマト(ミディトマト)の栽培」(岩本昭夫)
p851-856「ドレンベッドによる高糖度トマト栽培」(吉田吉明)
p909-914「養液栽培による高糖度トマトの低段密植周年栽培システム」(大石直記)
【資料2】『野菜園芸大百科 2 トマト』(農文協編 農山漁村文化協会 2004)
p369-370「高糖度トマトの施肥法」
p484-487「糖度を左右する条件」
p642-651「遮根透水シート利用の簡易な高糖度トマト栽培システム」
p656-661「ドレンベッドによる高糖度トマト栽培」
p664-665「塩類ストレスを利用した高糖度果実の生産」
【資料3】『トマトの連続摘心栽培』(野菜の栽培技術シリーズ 青木宏史著 誠文堂新光社 2008)
p221「完熟高糖度トマトの栽培」
索引で「糖度」を引くと、この他にも関連するページがあります。
【資料4】『消費者志向を重視したトマトの栽培技術』(野菜の栽培技術シリーズ 青木宏史著 誠文堂新光社 2009)
p239-260「高糖度トマト」
「栽培技術のポイント」や「栽培事例」「栽培基準例」等について書かれています。
【資料5】『よくわかる土と肥料のハンドブック 肥料・施肥編』(全国農業協同組合連合会肥料農薬部編 農山漁村文化協会 2014)
p106-108「トマトの糖度を高める施肥・土壌管理法」
「糖度が高まるメカニズム」や「適度な水分ストレスを与える方法」について書かれています。本文中に「高糖度トマトの生産が各地で行われています。「塩トマト」とか「フルーツトマト」といった名前で販売されており」という一文があります。
【資料6】赤松富仁「フルーツトマトの水耕栽培」(『現代農業』1996年1月号)p214-219
- 回答プロセス
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まず、検索エンジンで「フルーツトマトとは site:go.jp」と検索しました。
農林水産省 消費者の部屋 こども相談「フルーツトマトはどういうトマトかおしえてください。」(https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0006/11.html)
「フルーツトマトというのは、トマトの品種ではありません。ふつうのトマトを、トマトの中の水分を極力おさえて完熟させ、糖度を高めたものをフルーツトマトとして出荷しています。」ということです。
次に、農山漁村文化協会「ルーラル電子図書館」(https://lib.ruralnet.or.jp/)で「フルーツトマト」と検索して【資料6】が見つかりました。
同じく「ルーラル電子図書館」で『農業技術大系 野菜編 第2巻 トマト』の目次を確認したところ、関連の見出しが複数見られましたが、当館では本文を閲覧できませんでした。千葉県立東部図書館では本文まで利用可能です。ただ、これらの見出しは、後で見つかった【資料1】のそれと一致しています。
(https://lib.ruralnet.or.jp/taikei/mokuji/y020_contents.htm)
上の記事で得たキーワード「トマト」「糖度」「高糖度」を用いて国立国会図書館「リサーチ・ナビ」で検索したところ、【資料1】【資料5】が見つかりました。
また、件名「トマト」を用いて当館の蔵書検索システムで検索したところ【資料2】から【資料4】が見つかりました。
『トマトの大百科 まるごと探究!世界の作物』(中野明正編 農山漁村文化協会 2020)
p20「高糖度トマト栽培」
「水分をおさえぎみにしたり、肥料分を多めにしたりして根にストレスを与えることで、収量は下がるものの充実したトマトを収穫することができます。このようにして糖度や酸度を高めたトマトは「フルーツトマト」として販売されています。」
なお、【資料5】で得たキーワード「塩トマト」については、国立国会図書館サーチの検索結果から以下の資料・事例が確認できました。
赤松富仁「塩トマトのその後 青森県平賀町・乗田秀雄さん」(『現代農業』82巻11号 2003年11月)p142-147
下村雄一「塩トマトはやっぱり糖度が高い、酸も多い」(『現代農業』86巻10号 2007年10月)p154-157
国立国会図書館レファレンス協同データベース「いま話題の塩トマトについて知りたい。」(豊中市立図書館)(https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000136801)
(インターネット最終アクセス:2020年12月11日)
- 事前調査事項
- NDC
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- 蔬菜園芸 (626 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『トマト大事典』(農文協編 農山漁村文化協会 2015)(2102688732)
- 【資料2】『野菜園芸大百科 2 トマト』(農文協編 農山漁村文化協会 2004)(2101688943)
- 【資料3】『トマトの連続摘心栽培』(野菜の栽培技術シリーズ 青木宏史著 誠文堂新光社 2008)(2102550533)
- 【資料4】『消費者志向を重視したトマトの栽培技術』(野菜の栽培技術シリーズ 青木宏史著 誠文堂新光社 2009)(2102269824)
- 【資料5】『よくわかる土と肥料のハンドブック 肥料・施肥編』(全国農業協同組合連合会肥料農薬部編 農山漁村文化協会 2014)(0106467191)
- 【資料6】赤松富仁「フルーツトマトの水耕栽培」(『現代農業』1996年1月号)p214-219(1501235580)
- キーワード
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- トマト
- 蔬菜
- 栽培
- 園芸
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292740