レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022/02/12
- 登録日時
- 2022/05/19 00:30
- 更新日時
- 2022/05/19 00:30
- 提供館
- 宮城県図書館 (2110032)
- 管理番号
- MYG-REF-210087
- 質問
-
解決
松島にある烏帽子列島と鯨島の名前の由来がわかる資料はあるか。
- 回答
-
下記のとおり回答します。
※【 】内は当館請求記号です。
1 烏帽子列島について
下記資料には,烏帽子列島のうち一部の島の名前の由来に関する記載がありましたのでご紹介します。
資料1 松島研究会編『趣味の松島塩竃』興文堂, 1939【K292.3/マ1】
pp.43-45「松島風景の特色 其二」の項
p.44「(前略)大黒島,夷島,烏帽子島等は何れも其の形状によりて名づけたものである。特に主風の方向が鹽釜方面より来るものと見え,同方面が著しく?み取られて居る。烏帽子島の如きも凹面が鹽釜の方に向って名實相合ふた形をして居る。(後略)」
また,名前の由来ではありませんが,資料2-5に烏帽子列島に関する記載がありましたので,参考までにご紹介します。
資料2 松島町誌編纂委員会編『松島町誌』松島町誌編纂委員会, 1973【K223.1/マ1-2】
p.359「松島湾の主な島名」-「烏帽子列島」の項
p.359「1ツク島 2箱ヶ崎島 3通合島 4朴島 5鷺島 6小鯨島 7大鯨島 8大森島 9漆島 10馬ノ背島 11榊島 12犬島 13大島 14柏木島」
資料3 河北新報社編『宮城県百科事典』河北新報社, 1982【K031/カ2/タ】
p.94「烏帽子列島」の項
「松島湾内の寒風沢島など浦戸諸島の北側に点在する大小16の島から成る。主な島は箱ヶ崎島,通合島,朴島,鷲島,大森島,馬ノ背島,大鯨島,烏帽子島などである。(中略)朴島は以前宝島と書かれ,仙台藩の宝物や軍用金が隠されていたという伝説があり,社があるほか須恵器の出土する遺跡もある。(後略)」
資料4 平凡社地方資料センター編『宮城県の地名』平凡社, 1987【K290.3/ミ43】
pp.237-239「松島」の項
p.238「〔烏帽子列島〕ツク島・箱(はこ)ケ崎(ざき)島・通合(とおりあい)島・朴(ほお)島・鷺(さぎ)島・小鯨(こくじら)島・大鯨(おおくじら)島・大森(おおもり)島・漆(うるし)島・馬(うま)ノ背(せ)島・榊(さかき)島・犬(いぬ)島・大(おお)島・柏木(かしわぎ)島 - 野々島の東北面」
資料5 塩竈市史編纂委員会『塩竈市史 6』塩竈市, 1985.9【K223.5/シ1/6】
p.382「浦戸郷土誌」-「朴島」の項
「(前略)烏帽子列島は5箇の點々たる小島で,いづれも攀登すること得ぬ崔嵬絶壁で島民は?石(イボイシ)と呼んでゐる(後略)」
2 鯨島について
鯨島と呼ばれる島について,下記資料に名前の由来の記載がありました。
資料6 菊地勝之助『宮城県地名考』宝文堂, 1970【K290.3/キ1】
pp.393-394「16 雙子島(ふたごしま)」の項
「雄島の東方前面近くに,宝石のような大小二つの島が並び浮んでいる。これが有名な雙子島で,二子島とも書いた。(中略)この二子島の北の小島を玉島といい,南の島は尼島(にしま)と呼ばれた。尼島の尼は摩尼(まに)で,摩尼宝珠(如意宝珠)の略であるとみられる。ともに海上に浮ぶ姿は恰も宝珠さなからなので,玉島・尼島の名が生れ,また雙子島の名称が出たと推測される。また一名,尼島は亀ににているので亀島,玉島は鯨に似ているので鯨島とも呼ばれた。」
なお,名前の由来ではありませんが,下記資料に関連する記載がありましたので,参考までにご紹介します。
前掲資料5 塩竈市史編纂委員会『塩竈市史 6』塩竈市, 1985.9【K223.5/シ1/6】
pp.387-388「浦戸郷土誌」-「鯨島」の項
p.387「鯨島は本島の西北にある島で大小二箇ある。大鯨島には老松稚松雑木生(オ)へ茂り,西北松島浦に面するところは斷崖で,南面は稍傾斜して其處に島に上(ノボ)るに便宜な數歩の汀(ハマ)があり,傾斜面中服に入口峽く奥の廣い自然の洞穴があり,近代まで狐や貉が時折この洞穴に棲んでいた。此島は明治中期頃までは狐貉の巣窟で鯨島といふよりは寧ろ貉島と云ひたい程であった。(後略)」
- 回答プロセス
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資料1-6に烏帽子列島や鯨島関連の記述を見つけ,提供した。下記資料も確認したが,名前の由来に関する記載は見当たらなかった。
資料7 松島町史編纂委員会編『松島町史 通史編 1』松島町, 1991.3【K223.1/マ1-3/3】
資料8 塩竈市史編纂委員会編『塩竈市史 本篇 1』国書刊行会, 1982.9【K223.5/シ1-2/1】
資料9 塩竈市史編纂委員会編『塩竈市史 別篇 1』 国書刊行会, 1982.9【K223.5/シ1-2/2】
資料10 鳴瀬町誌編纂委員会編『鳴瀬町誌. 鳴瀬町教育委員会』1985【K251.6/ナ1-2】
資料11 宮城県教育委員会[編]『松島湾の文化遺産』宮城県教育委員会, 2009.3【K709/マツ2009.3】
資料12 鈴木寛蔵『浦戸の今昔 1』塩竈市浦戸公民館, 1978【K223.5/ス1/1】
資料13 鈴木寛蔵『浦戸の今昔 2』塩竈市浦戸公民館, 1979【K223.5/ス1/2】
資料14 鈴木寛蔵『浦戸の今昔 3』塩竈市浦戸公民館, 1980【K223.5/ス1/3】
資料15 鈴木寛蔵『浦戸の今昔 4』塩竈市浦戸公民館, 1982【K223.5/ス1/4】
資料16 鈴木寛蔵『浦戸の今昔 5』塩竈市教育委員会, 1984跋【K223.5/ス1/5】
資料17 丹治英一『浦戸歴史漫歩』丹治英一, 1977【K223.5/タ1-2】
資料18 宮城県教育庁文化財保護課編『特別名勝松島保存管理計画』宮城県教育庁文化財保護課, 2010.3【K709/マツ2010.3】
資料19 岩本隆『松島町郷土史夜話』宝文堂, 1995.1【K223.1/1995.1】
資料20 蓬田彩石『風韻の松島』東北図書出版社, 1957.12【K292.3/ヨ1】
資料21 渡部義顕『松島』東北書院, 1919【K292.3/ワ2】
資料22 渡部義顕『塩竈案内』東北書院, 1920【K292.3/ワ2-2】
資料23 宮城県教育委員会編『特別名勝松島』第一法規出版, 1970【K292.3/ミ1/A】
資料24 80年の航跡編集委員会編『80年の航跡(あゆみ)』松島湾観光汽船株式会社, 1988.12【K689/マ1】
資料25 松島観光協会編集委員会編『創立四十五年のあゆみ』松島観光協会, 1993.5【K689/マ2】
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 松島研究会/編. 趣味の松島塩竃. 興文堂, 1939【K292.3/マ1/イ】:
- 松島町誌編纂委員会/編. 松島町誌. 松島町誌編纂委員会, 1973【K223.1/マ1-2/エ】:
- 河北新報社/編. 宮城県百科事典. 河北新報社, 1982【K031/カ2/エタ】:
- 平凡社地方資料センター/編. 宮城県の地名. 平凡社, 1987【K290.3/ミ43/イ】:
- 塩竈市史編纂委員会. 塩竈市史 6. 塩竈市, 1985.9【K223.5/シ1/オ6】:
- 菊地勝之助/著. 宮城県地名考. 宝文堂, 1970【K290.3/キ1/イ】:
- キーワード
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- 宮城県宮城郡松島町
- 宮城県塩竈市
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000316353