レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年2月21日
- 登録日時
- 2018/02/03 10:47
- 更新日時
- 2018/03/29 09:15
- 管理番号
- 県立長野-17-140
- 質問
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未解決
明治32年与良熊太郎が青年教育に関する調査を解説した文章の中で、「アメリカ人ハドリックス氏スペクテートル雑誌等」という記載をしている。
この「ハドリックス氏」と「スペクテートルという雑誌」がどのようなものか知りたい。
- 回答
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不明。
- 回答プロセス
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1 電話で依頼を受理。
該当の文章がどのようなものかの詳細はその際は分からなかったが、『長野県教育史』に掲載されているとのことなので確認。
『長野県教育史 第11巻』長野県教育史刊行会編・発行 1976年 当館図書請求記号【N372/52/11】の353ページに該当の文書が掲載されている。
明治31年北佐久郡長が北佐久郡校長会に青年教育に関して諮問した調査復命で、明治32年2月5・6・7日の『信濃毎日新聞』に掲載されたもの。
冒頭の青年期の特徴について述べた部分で、「現代の青年の先天的遺伝的に有する長所短所を根本的に攻究せざるべからず 今我国歴史上より考へ来りて之を米人ハドリツク氏スペクテートル雑誌等外人の目に映ぜしもの及大鳥圭介氏谷木(本)富氏等先輩の意見を加へて卑見を立つること次の如し」として、青年の短所長所を記載している。
アメリカ人ハドリツク氏が日本人青年期の特徴を何かに発表したり、同様の趣旨の文章が「スペクテートル」という雑誌に掲載されたものを北佐久郡校長会が入手したらしい。
2 日本人の目に触れる文章を書いた人物であれば、ハドリック氏は他に著作も残していると考え、「国立国会図書館サーチ」や当館契約のデータベース等で検索するが該当しそうな人物なし。
雑誌『スペクテートル』については、同名や「スペクテーター」などで検索。
イギリスで発行された同名の新聞でや、東京発行の『東京スペクテーター』などの新聞に関する情報は得られるが、今回の依頼内容につながる記載は見つけることはできない。
2 『カタカナから引く外国人名綴り方字典』日外アソシエーツ編・発行 2014年 【288.1/ニチ】を確認。
「ハドリック」で記載なし。現在違う読み方がされている可能性も考慮し「ハルドリック」、「ヘイドリック」などからも確認するが同様。
3 ハドリック氏は明治32年以前に来日経験のあるのではないかと思われるので、以下の資料を確認するが該当なし。
○『資料御雇外国人』ユネスコ東アジア文化研究センター 小学館 1975年 【210.6/ユネ】
○『江戸時代来日外国人人名辞典』岩下哲典編 東京堂出版 2011年 【210.5/イテ】
また、「国立国会図書館デジタルコレクション」で、針生清人「明治期の来日外国人の日本観1~5」(『アジア・アフリカ文化研究所研究年報24~28』アジア・アフリカ文化研究所 1992年)も閲覧できるが、ハドリックという名前は見られない。
- 事前調査事項
- NDC
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- 教育史.事情 (372)
- 英語 (053)
- 参考資料
- キーワード
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- 青年教育
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000229967