レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年06月25日
- 登録日時
- 2020/12/26 14:37
- 更新日時
- 2020/12/26 15:54
- 管理番号
- 京歴-516
- 質問
-
解決
京都市伏見区淀美豆(みず)町にある「涼森(すずしのもり)神社」の名前の由来を知りたい。
- 回答
-
『淀南の歴史』(①)p.83、『美豆頓宮』(②)pp.22-23に涼森神社の由緒が掲載されている。
この由緒によると、仁徳天皇(5世紀前半の在位とされる)が美豆に行在所を造られ、近くに神社を造られたのが、この神社のはじまりであるという。
当初「水津野神社(水津森)」と言われたが、木々が繁って涼しかったことから「涼森神社」とも言われるようになった。また、菅原道真が鈴を献上したエピソードから「鈴ノ森神社」とも言われる。さらに「涼宮」「雀宮」「スズメノ宮」とも言われるとある。
この由緒にはさらに、凉森神社は元禄年間(1688~1704年)に火災に遭い、社記がことごとく焼失したため、神社の記録が残っていないことが書かれている。
『京都大事典』(③)p.535には、菅原道真が大宰府へ左遷される途中に、この神社に鈴と自画像を寄進したことから「鈴身神社」と称し、のち「涼森神社」に転じたという伝承が記載されている。
- 回答プロセス
-
『京都大事典』(③)で、涼森神社についての記述がないか確認した。
京都市伏見区の歴史・地誌についての本を並べた棚(日本十進分類法(NDC)216.2および291.62、府内地理区分K17)を調べ、『淀南の歴史』(①)、『美豆頓宮』(②)に、涼森神社に関連する記述があるのを見つけた。
『京都市の地名(日本歴史地名大系;27)』(④)、『角川日本地名大辞典 26 京都府 上』(⑤)等の京都市・京都府の地名辞典や、『新修京都叢書』(臨川書店(⑥))、『新修京都叢書』(光彩社(⑦))、『新撰京都叢書』(⑧)、神社の辞典、『国史大辞典』(⑨)等を確認したが、涼森神社についての記載はなかった。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 神社.神職 (175)
- 参考資料
-
- ①『淀南の歴史』淀南地誌の会[編] 植村善博監修 淀南地誌の会 2014 (当館請求記号:K17||291.62||Y73||)
- ②『美豆頓宮』植村善博監修 淀南地誌の会 2018 (当館請求記号:K17||291.62||Y73||)
- ③『京都大事典』佐和隆研[ほか]編集 淡交社 1984 (当館請求記号:K0||291.62||Ky6||)
- ④『京都市の地名(日本歴史地名大系;27)』平凡社 1979 (当館請求記号:K1||291.62||H51||)
- ⑤『角川日本地名大辞典 26 京都府 上』「角川日本地名大辞典」編纂委員会 角川書店 1982 (当館請求記号:K0||291.62||Ka14||1)
- ⑥『新修京都叢書, 第24巻』野間光辰編 新修京都叢書刊行会編著 臨川書店 2006 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||24)
- ⑦『新修京都叢書, 第20巻 総索引』光彩社 1969 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||20)
- ⑧『新撰京都叢書, 第12巻』新撰京都叢書刊行会編 臨川書店 1989 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||12)
- ⑨『国史大辞典, 15下 : 索引(事項)』国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1997 (当館請求記号:||210.033||Ko53||15-3)
- キーワード
-
- 涼森神社
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000291531