レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014/06/14
- 登録日時
- 2015/11/13 00:30
- 更新日時
- 2015/11/15 09:34
- 管理番号
- 北方 15-0012
- 質問
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解決
函館運上所から函館税関に改称した年月日を教えて欲しい。
一般的には、明治5年11月28日に全国の運上所の呼称を「税関」に統一、これが「税関記念日」の起源とされているが、実は横浜税関のみが改称したようだ。事実、函館市史「年表編」では、函館税関は明治6年2月18日との記載がある。
『函館税関沿革史』でこの辺の経過が確認できるか。
- 回答
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①函館運上所から函館税関に改称となった年月日について
・『函館税関沿革史』(回答資料1)
→記述確認できず
・『函館税関沿革略史』(回答資料2)
p41に「明治6年(1873) 2月、従来の運上所という名称を廃し税関と名乗るようになった」
とあるが、正確な日付の記述確認できず。
・『開拓使事業報告 第6編(附録) 布令類聚』(回答資料3)
p954「貿易附相場会所物産取扱所」の「函館支庁 六年二月十八日第三十二号布達 当港運上所ノ儀以来税関ト改称」
②全国の運上所の呼称を「税関」に統一したという明治5年11月28日は、横浜税関のみが改称したようだ。
この当たりの経緯が分かる資料があるか。
・『函館税関沿革史』(回答資料1)では読みとれず。
・『函館税関沿革略史』(回答資料2)
p40-41「第四章 税関の創設」に記述あり
安政6年(1859) 6月:開港。運上事務開始
(運上所の事務が煩雑化)
慶応3年(1867)12月:運上所を函館開拓使出張所外務係の分課とする
明治4年(1871) 6月:開拓使出張所を函館出張所開拓使庁と改める
同 年 8 月:各開港場の税務を大蔵省の主管に移し、租税寮中に外部課を置く
明治5年(1872)11月:函館中浜町に税関庁舎を建設
明治6年(1873) 2月:従来の運上所という名称を廃し、この時から税関と名乗るようになる
明治8年(1875)7月19日:開拓使と大蔵省租税寮との間で正式に函館税関の引継を終了。その旨各国領事に通達。
p51-52「第五章 税関官制及び分課の沿革」
「しかし、明治4、5年に至って漸く新思想が注入されるとともに翻訳の流行を来し、運上所の名称もまた税関と呼ばれ官庁の布達等においてもあるものは運上所と記し、あるものは税関と記したりその呼称がまちまちで甚だ不体裁であった。そこで明治5年11月、横浜運上所より税関の呼称を一定しようと稟義し遂に同6年1月4日を以て全然従来の運上所という旧呼称を廃止して、税関の新呼称を確定することになったのである。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 貿易 (678 7版)
- 参考資料
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- 1 函館税関沿革史 横浜税関 明37.12 678.3/Y
- 2 函館税関沿革略史 函館税関∥[編] 函館税関 1952 678.3/HA
- 3 開拓使事業報告 第6編(附録) 布令類聚 北海道出版企画センター 1984.11 317/O/フ-1-イ
- キーワード
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- 運上所 函館税関
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000183691