●白靴下に関して。
『スーツの百科事典』(出石尚三/著 万来舎 2010.8)266-267頁
上記資料の靴下に関する部分をまとめますと、
スーツにおける靴下で大切なことは、足首部分でたるまないことである。
たるんではいけない理由は、靴下はズボンと靴との接続役であって、ここはなるべくスムースにつなげるべきであるから。
色柄に関しても同じであり、あまりに凝った色柄の靴下はビジネス・ウェア向きではない。
現実的にはダーク・グレイ、ダーク・ブルー、そして黒のなかから選ぶのが無難ということになる。
とあります。また、
『ビジネスマナー 図解でわかる仕事の基本』(下条一郎/著 日本能率協会マネジメントセンター 2001.4)47頁
上記資料で、ビジネススーツの色は、
紺、茶、グレー系の色が、基本的な色だと確認できます。
靴に関しても、色は黒かダーク系が無難だと記載されております。
以下、ご参考までに列挙させていただきます。
石津謙介氏は、
○『週刊東洋経済』2001/2/24号(東洋経済新報社 2001.2) 70頁 「おしゃれスピリッツ 【第12回】」石津謙介
○『週刊東洋経済』2001/3/31号(東洋経済新報社 2001.3) 68-71頁 「第1回 新社会人のための正しいスーツ着こなし術」石津謙介
○『週刊東洋経済』2002/4/13号(東洋経済新報社 2002.4) 54頁 「おしゃれスピリッツ 【第40回】」石津謙介
上記記事で、
・靴下が白のコットンソックスというのは、スーツ姿でもっとも恥ずかしい行為で、スポーツをするとき以外は絶対にはかない
・遠くから歩いてくるのを見て、靴下が目立つようではいけない
と述べています。
また、
○『週刊東洋経済』2011/1/15号(東洋経済新報社 2011.1) 74-76頁 「できる上司は見た目が違う!」山川碧子、西野浩輝
上記記事にも、靴下の色はスーツに合わせるのが基本で、白い靴下は論外、との記述があります。
○『大学院生、ポストドクターのための就職活動マニュアル』(アカリク/著 亜紀書房 2010.9) 84頁
上記資料には、「カジュアル靴に合わせるような厚手の靴下や白いソックスを履くのはNG」とあります。
他のビジネスマナーの本にも、靴下は「スーツと合わせる」「目立たせない」といった記載があります。
(参考資料(5)(6)(7))
●白足袋に関して。
下記資料を確認しました。
○『新・田中千代服飾事典』(田中千代/著 同文書院 1991.10)619頁(参考資料(8))
○『きもの用語大辞典』(装道きもの学院/編 主婦と生活社 1979.12)332-333頁(参考資料(9))
参考資料(8)を確認しますと、足袋は「和装のときにはく布製のはき物」とあります。
色に関しては、女性は白を普段にも用いるようですが、
男性は白を礼装用もしくは盛装用に用い、普段用は紺、黒などのようです。(参考資料(8)(9))
盛装は「場合によってはダーク・スーツ程度のものまでふくまれることもある」(参考資料(8))という記載も見受けられますが、
スーツは洋服ですので、和装のときにはくはき物である足袋は、用いないのではないかと推測されます。