レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/02/24
- 登録日時
- 2020/04/09 00:30
- 更新日時
- 2020/04/09 00:30
- 管理番号
- 6900004689
- 質問
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解決
シヴォーン・ダウド(Dowd,Siobhan)の略歴について知りたい
- 回答
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日本語で書かれた事典等では見当たらなかった。
邦訳された小説3作品の奥付や訳者あとがきになどに以下の記述があった。
・『ボグ・チャイルド』(シヴォーン・ダウド/著 ゴブリン書房 2011.1)奥付
・『サラスの旅』(シヴォーン・ダウド/著 ゴブリン書房 2012.7)奥付
・『十三番目の子』(シヴォーン・ダウド/作 小学館 2016.4)訳者あとがきp.108-109および次ページの「著者紹介」
「Siobhan Dowd(シヴォーン・ダウド)」
・1960年、ロンドンのアイルランド系の家庭に生まれる。
・オックスフォード大学卒業後、PEN(国際ペンクラブ)でアジアや中南米の作家の人権活動などに携わる。作家の言論や表現の自由を守る活動家として世界各地を飛び回りながら、自分でも本を書き始める。
・2006年、デビュー作の「A Swift Pure Cry」で作家デビュー、ブランフォード・ボウズ賞を受賞。
・その後の活躍が期待されたが、2007年8月、がんのため四十七歳で逝去。死後、書きためていた作品が刊行され、高く評価されている。
・邦訳作品
『ボグ・チャイルド』(ゴブリン書房 2011.1)で2009年カーネギー賞、ビスト最優秀児童図書賞を受賞
『サラスの旅』(ゴブリン書房 2012.7)
『怪物はささやく』(ダウド原案、パトリック・ネス著、あすなろ書房)で2012年カーネギー賞を受賞
『十三番目の子』小学館 2016.4)彼女が生前に完成させていたうちの最後の未発表作品
また、シヴォーン・ダウド原案の「怪物はささやく」(2017年公開)の映画パンフレットp.14には、以下の記述がある。
「この映画の原作者は二人いる。一人はシヴォーン・ダウド。英国の女性作家で、人権活動家でもあった。作家になったのは比較的遅く、2004年からすぐれた児童文学作品を発表したが、ガンに冒され2007年に惜しまれながら他界した。現在日本で翻訳出版されているのは、4点。このうち『サラスの旅』(ゴブリン書房)は虐待された女の子が旅をしながら再生していく物語だが、北アイルランドを舞台にした『ボグ・チャイルド』(ゴブリン書房)と、ある島に伝わる伝説を元にした『十三番目の子』(小学館)と、この『怪物はささやく』(あすなろ書房)には、自らの運命を予感したのか死が色濃く影を落としている。ただしダウドは「死」に沈溺することはしない。それを乗り越えての再生や新たな出発まで描こうとしている。『ボグ・チャイルド』でダウドはカーネギー賞(英国の伝統と権威のある児童文学賞)を受賞するが、死去した作家にこの賞が贈られるのは初めてのことであった。亡くなる前には、自分の印税を使って恵まれない子どもたちに本や物語を提供するためのトラストも設立している。」
英語で書かれたものでは、以下の資料に掲載があった。
・『SOMETHING ABOUT THE AUTHOR 204:Facts and Pictures about Authors and Illustrators of books for Young People』(Lisa Kumar/Project Editor GALE 2010)p.30-33
※児童図書の作家・挿絵画家についての「人物情報」が掲載されている逐次刊行物。
[事例作成日:2020年2月24日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- ヨーロッパ (283 10版)
- 小説.物語 (933 10版)
- 参考資料
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- ボグ・チャイルド シヴォーン・ダウド∥作 ゴブリン書房 2011.1 (奥付)
- サラスの旅 シヴォーン・ダウド∥著 ゴブリン書房 2012.7 (奥付)
- 十三番目の子 シヴォーン・ダウド‖作 小学館 2016.4 (108-109)
- 怪物はささやく パトリック・ネス‖脚本・原作 東宝 2017.6 (14)
- SOMETHING ABOUT THE AUTHOR 204 Lisa Kumar/Project Editor GALE 2010.0 (30-33)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000280329