レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005年07月05日
- 登録日時
- 2005/12/15 14:35
- 更新日時
- 2015/03/06 14:19
- 管理番号
- 福井県図-20050705-2
- 質問
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解決
林則徐の次の漢詩が翻刻されたものはないか。
漢詩は、中国旅行(貴州省、湖南省方面の旅行)の際に、鎮遠のホテルの障壁陶板にかかれていた。
林則徐詩
(題)鎮遠道中
雨山夾渓水悪一径・・・・・・・・
(七言十六行)
- 回答
-
発見できませんでした。
【以下、レファレンス協同データベース事業企画推進員さまからの情報をコメントより貼り付けさせていただきました】
林則徐についてネット上を検索すると、いくつかのサイトで林則徐の詩集として『雲左山房詩鈔』の情報がありました。
この詩集に収録されている可能性があるのではないかと思います。
全国漢籍データベースで検索すると、『雲左山房詩鈔』は『林文忠公全集』、『鄧林唱和詩詞』などに収録されていることがわかります。
全國漢籍データベース http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kanseki/ (2006/09/06確認)
また、國學論壇 http://bbs.guoxue.com/ (2006/09/06確認) で検索すると
『續修四庫全書』 集部 第1512冊 にも収録されていることがわかりました。
また、『林則徐全集』 林則徐全集編集委員会編 全10冊 福州:海峡文芸出版社 2002 が刊行されており、その第6冊が詩詞になっています。
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocDetail?txt_docid=NCID%3ABA61244454 (2006/09/06確認)
【2009年6月4日 回答補足】近畿大学さまからコメントによりご教示いただきました。
林則徐全集 [林則徐著];林則徐全集編輯委員会編 全10册
福州:海峡文芸出版社, 2002.10
ISBN:7806407014(set)
第6册 詩詞卷 古体詩 p.12-13(2884-2885)
鎮遠道中
嘉慶二十四年七月初二日(1819年8月22日)
兩山夾溪溪水惡、一徑秋煙鑿山脚。
行人在山影在溪、此身未墜膽已落。
盤堕崩石來無端、山前突兀復有山。
肩輿十歩九扶掖、不爾傾蹶膚難完。
傳聞雨後尤險絶、時有奔泉掣山裂。
此行幸値晴明來、峻坂馳駆已九折。
不敢俯睨千丈淵、昂頭但見山插天。
健兒撒手忽鳴炮、驚起群山向天叫。
(『雲左山房詩鈔』巻一)
本書は、簡体字ですので、繁体字に直しました。
この出典は、以前お知らせした『雲左山房詩鈔』巻一となっていました。
【回答補足 2015年3月6日】レファレンス協同データベース事業サポーター様より情報提供いただきました。
『雲左山房詩鈔』も現在ではデジタル化され、Internet Archiveで画像が公開されていました。
Internet Archive
雲左山房詩鈔
(清)林則徐撰
北京大学図書館蔵
https://archive.org/search.php?query=%E9%9B%B2%E5%B7%A6%E5%B1%B1%E6%88%BF%E8%A9%A9%E9%88%94
雲左山房詩鈔 巻一
https://archive.org/details/02104925.cn
鎭遠道中
https://archive.org/stream/02104925.cn#page/n18/mode/2up
- 回答プロセス
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1 921の書架をブラウジング。該当する詩なし。(『黎明のうた』に林則徐の詩は2編あるが、お探しのものではない)
2 自館OPACで「林則徐」を検索
『林則徐』 井上裕正/著 1994 白帝社 (289.2/リン)がヒットするが、該当詩はない。
3 環日本海コーナーで、728,29の書架をブラウジング。該当なし。
4 Googleをブラウジング。『林則徐詩文選注』(上海師範大/編 昭和53 上海古籍)という資料があることは分かったが、内容は確認できなかった。
4 で発見した『林則徐詩文選注』は、国会図書館所蔵なし。京都大学所蔵あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国文学.その他の東洋文学 (92)
- 参考資料
- キーワード
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- 林則徐(1785-1850)清末の政治家
- 林小穆
- 照会先
- 寄与者
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- 近畿大学図書館
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000026781