レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年9月12日
- 登録日時
- 2011/09/12 13:57
- 更新日時
- 2012/08/29 10:33
- 管理番号
- 秋田-1324
- 質問
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解決
“がっこ”についての本。また、その語源について書かれてあるものはないか。
- 回答
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“がっこ”は、秋田県における漬物の総称。以下の資料を提供。
「秋田民俗語彙事典」 P149 語源については記載がないが、“ガッコ”についての項目あり。
「秋田の土着語と語源を探る」 P29 「こうこう(香香)」→「こうこ」→「がうこ」→「がっこ」。漬物の呼称として、県内共通のことばであるとのこと。
「大館方言語源考」 P78 「こうこう(香の物)」→「こうこ又はこんこ又はこっこ」→「ごっこ」→「がっこ」。秋田県全体で使われているとしている。“こうこう”が訛った言葉として、他県の例もいくつか紹介している。
「秋田ことば語源考」 P16~18 語源については、上記「大館方言語源考」より引用。
「あきた弁の謎」 P72~74 古代韓国語の塩を表す言葉は“シッ”と“ガン”。“シッ”からは、→“シホ”→“シオ(塩)”。“ガン”→“ガッ”→“ガッコ“。“ガッコ”とは「塩のもの」もしくは、「味のもの」という意味があるとのこと。“雅香”と書き“ガッコ”というのは、当て字とのこと。
「解説秋田方言」 P57 香の物・漬物=香、香の古い発音は、“カウ”これに愛称辞の“コ”がつき「カウコ」→「ガッコ」。“ガッ”あるいは“ガリッ”と響く漬物の音も兼ねさせているとも。
「地方別方言語源辞典」 P17 香の物・漬物=香々が転じたもの。あるいは、「香」に指小辞(名前に付いて、小さいもの、かわいいもの、取るに足らないものを示す)の「こ」がついたものとも。「香」(古くは“かう”と発音)→「かうこ」→「がっこ」。もしくは「かうかう」→「こうこう」→「こうこ」→「がっこ」。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 8版)
- 方言.訛語 (818 8版)
- 参考資料
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- 「秋田民俗語彙事典」1990 稲雄次 無明舎出版
- 「解説 秋田方言」 1995 北条忠雄
- 「秋田ことば語源考」 1996 三木藤佑 イズミヤ印刷出版
- 「あきた弁の謎」 1998 熊谷清 無明舎出版
- 「秋田の土着語と語源を探る」 2006 河田竹治
- 「大館方言語源考」 1984 小林繁春
- 「地方別方言言語辞典」 2007 真田信治 友定賢治 東京堂出版
- キーワード
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- がっこ
- ガッコ
- 漬物
- 方言
- 語源
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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登録番号1000023289に、能代市立図書館(2310022)の同趣旨の質問の回答あり。
「語源探究秋田方言辞典」が紹介されています。(P327~328)
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000090958