レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年10月26日
- 登録日時
- 2022/09/14 15:56
- 更新日時
- 2023/03/01 17:34
- 管理番号
- 吹-70-2022-004
- 質問
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解決
音楽家の貴志康一(きし こういち)と朝比奈隆(あさひな たかし)の関係性について知りたい。
- 回答
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下記の資料を紹介した。
(1)『貴志康一 よみがえる夭折の天才』(日下徳一/著 音楽之友社 2001.4)p26~p28
(2)『貴志康一作品集』(貴志康一/著 貴志康一刊行委員会 1978)刊行によせて
(3)『朝比奈隆のすべて 指揮生活60年の軌跡』(朝比奈隆/著 芸術現代社 1995.5)p130~p132
- 回答プロセス
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朝比奈隆の「貴志君がいたら指揮者になっていない」という発言を紹介している新聞記事を以前読み、この2人がどこで出会いどういう関係性なのか知りたいとのこと。
まず、インターネットで「朝比奈隆」「貴志康一」で検索したところ、貴志にかかわる朝比奈の発言を毎日新聞から引用して紹介している個人のブログが見つかった。
そこで有料データベース「毎索(マイサク)」で調べたところ、2018年4月24日朝刊14面の記事「岐路の風景:朝比奈隆という巨星 大阪フィルとともに 関西の音楽文化に黄金期」に指揮者・延原武春が朝比奈隆について「『指揮者は長生きせんとあかん』という言葉を地で行った人だった。貴志康一や尾高尚忠ら同世代で関西でも活躍した指揮者は他にもいたが、若くして亡くなっている。『あいつらがもし生きていたら、俺なんかおらへん』と言っていた」と述べている記載があった。質問者が読んでいたのはこの記事と思われる。
また、同データベース2001年4月21日夕刊4面「[クラシック]作曲家・貴志康一の研究書、初出版」は(1)の本に関するもので、この本について「朝比奈隆との逸話も紹介している」という記述があった。
次に当館の検索機で「貴志康一」というキーワードで出てきた資料の中身を確認すると、(1)(2)の資料に記述があった。
(1)では、p27に「朝比奈は京大にはいった翌年、貴志康一に会っている」と記述があった。p27~p28には(2)の「刊行によせて」の部分も引用されていた。
(2)の「刊行によせて」には、朝比奈隆は貴志康一のことをピアニストの永井静子の紹介で知ったことや、満州のオーケストラで貴志康一の作曲した曲を演奏したことについて記述があった。
また、当館の検索機で「朝比奈隆」というキーワードで検索した結果、(3)の資料が見つかった。p131の朝比奈へのインタビューの中には「個人的にも付き合いましたが、明朗な人で、ちょっと派手好みですけどね」という貴志との関係性を伺わせる記述もあった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 音楽史.各国の音楽 (762 10版)
- 参考資料
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日下徳一 著 , 日下, 徳一, 1927-. 貴志康一 : よみがえる夭折の天才. 音楽之友社, 2001.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002980228-00 , ISBN 427612915X -
貴志 康一/著 , 貴志康一刊行委員会/編集. 貴志康一作品集. 貴志康一刊行委員会, 1978.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I052117436-00 -
朝比奈隆 他著 , 朝比奈, 隆, 1908-2001. 朝比奈隆のすべて : 指揮生活60年の軌跡. 芸術現代社, 1995.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002467346-00 , ISBN 4874631304
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日下徳一 著 , 日下, 徳一, 1927-. 貴志康一 : よみがえる夭折の天才. 音楽之友社, 2001.
- キーワード
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- 貴志康一(きし こういち)
- 朝比奈隆(あさひな たかし)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000321313