レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年05月12日
- 登録日時
- 2021/07/02 14:44
- 更新日時
- 2021/07/31 10:42
- 管理番号
- 3282
- 質問
-
解決
鴻池(こうのいけ)稲荷(伊丹市鴻池6)の石碑の碑文(全文)が載っている本はありますか。
- 回答
-
『伊丹鴻池の歴史』
(鴻池村史編纂委員会/編集 大手前女子大学史学研究所/発行 1999年)
で読むことができます。
本書は伊丹市北部にある鴻池地区(鴻池村)の歴史・民俗・文化財などについて
書かれた村史です。
鴻池地区は大阪の豪商となった鴻池家(もと山中家)発祥の地といわれており
邸内には稲荷や祠碑が建てられました。
おたずねの石碑は「鴻池稲荷祠碑」といいます。
山中家の興りや清酒の醸造で栄えた一族の歴史など、中井積徳(中井履軒)による文が
彫られており、1800年頃建造されました。
本書第7章では鴻池の文化財について解説されています。
そのなかでも、p.311-p.338では山中家に所縁のある事物を特に紹介し
p.315からの「鴻池稲荷祠碑」(藤井 直正/著)では
祠碑について、写真、解説、実測図、拓本、碑文を活字にしたもの、読み下し文などが
掲載されています。
・巻頭口絵9 拓本の写真
・p.318 原碑文(活字に起こしたもの)
・p.319 読み下し文
- 回答プロセス
-
1.「市史に載っていると思うので見せてほしい」と言われたため
『伊丹市史』を調査。
第2巻p.93「鴻池の稲荷社碑」の解説頁に「鴻池稲荷社碑拓本」(写真26)
が掲載されていた。
2.「碑文が活字になったものはないか」と尋ねられたため、以下の資料を調査。
郷土の神社
➀『伊丹の神社』(伊丹神社総代会/発行 1978年)
伊丹市内の神社案内。鴻池稲荷については記述なし。
➁『神社に見るいろいろな石造物』(伊丹市立博物館友の会/編集・発行 2009年)
伊丹市内の神社にある石造物を調査した報告書。
p.28に鴻池稲荷祠碑が写真とともに紹介されている。
碑文は掲載されていない。
郷土史
⓷『伊丹鴻池の歴史』上掲
⓸『地域研究いたみ 23号』(伊丹市立博物館/編集 伊丹市役所/発行 1994年)
p.66-p.74
「研究ノート 鴻池稲荷祠碑」藤井 直正/著
鴻池稲荷祠碑についての調査報告。
p.70・71に拓影・原碑文・読み下し文を収録。
この内容を改訂したものが⓷に収録されているのだと思われる。
郷土の文化財
⓹『伊丹の文化財』(伊丹市教育委員会生涯学習部社会教育担当/編集・発行 1995年)
伊丹市内の文化財をカラー写真とともに収録し由来などを解説(平成6年12月現在)。
p.51に鴻池稲荷祠碑が紹介されている。碑文の詳細はない。
⓺『文化財を訪ねて』(伊丹市文化財ボランティアの会/編集・発行 2020年)
伊丹市内の文化財を地域ごとに紹介するガイドブック。
p.40に鴻池稲荷祠碑や由来などを紹介している。碑文の詳細はない。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 神社.神職 (175 10版)
- 近畿地方 (216 10版)
- 芸術政策.文化財 (709 10版)
- 参考資料
-
-
『伊丹鴻池の歴史』
(鴻池村史編纂委員会/編集 大手前女子大学史学研究所/発行 1999年) (p.315-p.321「鴻池稲荷祠碑」藤井 直正/著) -
『地域研究いたみ 23号』
(伊丹市立博物館/編集 伊丹市/発行 1994年) (p.66-p.74「研究ノート 鴻池稲荷祠碑」藤井 直正/著)
-
『伊丹鴻池の歴史』
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000301243