レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/12/27
- 登録日時
- 2017/03/01 00:30
- 更新日時
- 2024/03/30 00:38
- 管理番号
- M16122716483680
- 質問
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サクラなどの木の幹が大きくねじれていることがあるが、なぜそのようになるのか知りたい。
- 回答
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『樹木の形の不思議』には、「樹幹や大枝がねじれて螺旋木理となっている状態はしばしば観察されます。ザクロ、ソメイヨシノ、トチノキ、マツ類などは遺伝的なものと考えられますが、どちらの方向にねじれるかはそのときの幹の傾斜や風向きにより変わります。」と記載されている。また、「フジやツルウメモドキなどの巻きつき型のつる植物が樹幹に絡みつくと、樹木は最初、つるを押しのけようとして、つるが接触している部分の成長を早めますが、つるの方が太くなり締めつけを強めると、今度はつるを外側からのみ込もうとして接触部分の周囲の成長を速めます。つるの方も負けじと太くなるので、結果としてつるが幹に深く食い込んで螺旋形になります。」とある。
『絵でわかる樹木の知識』には「樹幹や大枝に捩れたような隆起が生じ、その部分の材が螺旋木理となっている状態はしばしば観察される。これは傾斜した幹や大枝、偏った樹幹などをもつ樹木に一方向の風が常に当たり、捩れ荷重が幹や大枝に生じて、それによって軸に対して最大45度の角度で剪断応力が発生し、その応力に対して形成層が反応して、応力の高いところの材成長を促進するためである。」とある。
『材-樹木のかたちの謎』には、螺旋木理ができる様々な条件についての記載がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 森林立地.造林 (653 9版)
- 参考資料
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東京農業大学短期大学部環境緑地学科編『樹木の形の不思議』 東京農業大学出版会,2014,158p. 参照はp.20-21.
堀 大才『絵でわかる樹木の知識』 講談社,2012,8,175p. 参照はp.109.
C.マテック、H.クーブラー『材-樹木のかたちの謎』 青空計画研究所,1999,159p. 参照はp.66-77.
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東京農業大学短期大学部環境緑地学科編『樹木の形の不思議』 東京農業大学出版会,2014,158p. 参照はp.20-21.
- キーワード
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- 樹木
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- M2016122716400383680
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 全年齢
- 登録番号
- 1000210829