レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/12/07
- 登録日時
- 2020/02/19 00:30
- 更新日時
- 2023/09/26 15:21
- 管理番号
- 参調 19-0037
- 質問
-
解決
内容を記憶しているが、タイトルなどはわからない資料について知りたいことがある。
「5千年前の男性がヨーロッパ・アルプスで発見され、アイスマンと名付けられた。その男は皮の袋にきのこを持っていた」という内容で、その男性が持っていたきのこの名前が本の中に出てきていたと思う。そのきのこが知りたい。
- 回答
-
質問の内容から「ヨーロッパ・アルプス」「5千年前」「アイスマン」のキーワードでgoogle、webcatplusを検索。
webcatplusでは『アイスマン : 5000年前からきた男』デイビッド・ゲッツ著,赤澤威訳,ピーター・マッカーティー 画(金の星社, 1997)が検索結果として出てくる。
また、「アイスマン」のwikipediaページでも参考文献として『アイスマン 5000年前からきた男』の記載がある。
当館に所蔵されている『アイスマン 5000年前からきた男』の本文中には「カバの木で育つカビの一種、ピトウポルスベトウリーナス」との一文があり、こちらを回答したところ質問者の手元のメモには「ツリガネタケ」とある、とのことで違和感が残るようであった。
そのため引き続き調査をし、当館に『5000年前の男 解明された凍結ミイラの謎』コンラート・シュピンドラー著(文芸春秋, 1995)』の所蔵があることがわかった。
本文を確認したところ、こちらの資料には「シラカバのキノコ」との記述があるが「ツリガネタケ」との名称については記載がない。
さらに「アイスマン」「ツリガネタケ」のキーワードでインターネット検索をすると複数のページで「アイスマンはツリガネタケを持っていた」との記述が確認できた。
また、google booksで同様のキーワードから「キノコのチカラ」という資料に同様の記述があることがわかり、当館所蔵の『キノコのチカラ』飯沢耕太郎著(マガジンハウス, 2011)の本文を確認した。
ここには2008年に東京・上野の国立科学博物館で開催された「菌類のふしぎ キノコとカビと仲間たち」展でアイスマンの所持品の写真が展示され、そこでキノコについて解説されたという記述がある。
この記述を元にこの展示に関連する資料を調査したところ、『菌類のふしぎ 第2版 形とはたらきの驚異の多様性』国立科学博物館編(2014)の本文中「コラム:アイスマンのきのこ」に、2008年時点では研究の結果、持っていたキノコはツリガネタケとカンバタケの二種類であるとわかり、ツリガネタケは火口として、カンバタケはお守りなどの宗教的な意味合いで携行していたのではないかと考えられている、とあった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 森林利用.林産物.木材学 (657 7版)
- 参考資料
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- 1 アイスマン デイビッド・ゲッツ著 赤沢/威訳 金の星社 1997.12 J20/A
- 2 5000年前の男 コンラート・シュピンドラー著 畔上/司訳 文芸春秋 1994.5 202.5/G
- 3 菌類のふしぎ 国立科学博物館編 細矢/剛責任編集 東海大学出版部 2014.6 474.7/KI
- 1 National geographic = ナショナルジオグラフィック 第17巻第11号 日経ナショナルジオグラフィック社 c1994- Z305
- 2 きのこのチカラ 飯沢/耕太郎著 マガジンハウス 2011.9 657.82/KI
- キーワード
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- 雪男
- アイスマン
- きのこ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000274160