レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年09月06日
- 登録日時
- 2018/09/06 19:34
- 更新日時
- 2018/12/26 15:21
- 提供館
- 京都市図書館 (2210023)
- 管理番号
- 右中-郷土-117
- 質問
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解決
花山洞(京都市山科区)の扁額には何と書かれているのか。
- 回答
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花山洞(かさんどう・はなやまどう)は,国道1号線東山トンネルの北側に位置します。
明治36(1903)年4月28日,渋谷街道の改修工事により造られました。渋谷隧道(しぶたにずいどう・しぶたにトンネル)ともいい,レンガ製で入口上部に扁額があります。現在,花山洞は近代土木遺産に認定されています。【資料1~4】
東口側(山科側)の扁額には,「花山洞」とありますが,開通式の新聞記事には「火山洞」とあります。【資料1~3】
西口側(京都側)の扁額には完成当時の参考文献に記載がなく,「方軌通門」もしくは「方机適川」とあるといわれています。【資料3】【ウェブサイト1】
- 回答プロセス
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●花山洞について調べる。
・レファレンス協同データベース,京都市図書館ホームページレファレンス事例を検索する。
キーワード“花山洞”・・・【ウェブサイト2,3】に関連情報あり。参考資料を調査する。・・・【資料1】
【資料1】に渋谷隧道完成時の『京都日出新聞』の記事あり。・・・【資料5】
・山科地域の資料を調べる。・・・【資料2,3】
【資料2】西口側の扁額について掲載あり。
【資料3】西口側の写真あり。東口側の扁額は「方軌通門」と記述あり。
その他,『京都府山科町誌』,『京都府誌』,山科区発行の行政資料,近隣の学校史などをみるも有用な情報なし。
・マイクロフィルムを確認する。
【資料5】『京都日出新聞 明治36年(1903)5月20日』“渋谷隧道開通式”・・・“隧道東口上部には石額に火山洞の三字を刻したり。”
●近代土木遺産について,京都市図書館の所蔵検索をする。
・キーワード“近代土木遺産”・・・【資料4】,『日本の近代土木遺産 現存する重要な土木構造物2000選』(土木学会土木史研究委員会/編 土木学会,丸善(発売) 2001)がヒット。後者には記載なし。
・【資料4】の出典より,【ウェブサイト1】を検索する。東口側の扁額は「方机適川」とあり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216 9版)
- 建設工学.土木工学 (510 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『史料 京都の歴史 11 山科区』(京都市/編 平凡社 1988)p597~598“清閑寺より北花山に通じる渋谷隧道が完成する。”
- 【資料2】『山科事典』(ふるさとの会 歴史街道・史跡巡り部会/著,鏡山 次郎/編 浅井 定雄,ふるさとの良さを活かしたまちづくりを進める会/発行 2018)p233~234“09・14【花山洞】”
- 【資料3】『山科の石ふみ』(山科の歴史を知る会/編 山科の歴史を知る会 2012)p19“A19 花山トンネル洞門(上花山)”
- 【資料4】『日本の近代土木遺産 現存する重要な土木構造物2800選 改訂版』(土木学会土木史研究委員会/編 土木学会,丸善(発売) 2005)p178~179“花山洞(西口)”
- 【資料5】マイクロフィルム『京都日出新聞 明治36年(1903)5月20日』2面“渋谷隧道開通式”
- 【ウェブサイト1】「旧道倶楽部活動報告書総覧」(旧道倶楽部)“関西編 花山洞” http://www.kyudou.org/KDC/hanayamadou/hanayamadou.html(平成30年9月7日確認)
- 【ウェブサイト2】レファレンス協同データベース「国道1号線の東山トンネルの脇に花山(かざん)トンネル(花山洞)がある。この花山トンネルの出口付近にあるレンガ部分の施工業者を知りたい。」 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000237225(平成30年9月7日確認)
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【ウェブサイト3】京都市図書館ホームページ レファレンス事例「東山トンネル旧道にあたる花山洞(かざんどう)について知りたい。」
https://www.kyotocitylib.jp/winj/reference/search-detail.do?idx=0(平成30年9月7日確認)
- キーワード
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- 花山洞
- 渋谷隧道
- トンネル
- 京都市山科区
- 近代土木遺産
- 扁額
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000242018