レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年06月01日
- 登録日時
- 2016/11/01 14:51
- 更新日時
- 2016/11/14 09:44
- 管理番号
- 2016-6-10-1(I)
- 質問
-
解決
<課題研究授業 サイエンスDo>
サッカーのゴールの横にある看板は、テレビで見ると立て看板に見えるが、実際にはグラウンドに斜めに書いてある。このような図を自分たちで作図し、何故そう見えるのか数学を用いて説明したい。
必要な資料:
(A)書き方
(B)数学的な解説
(C)同じ技法によった西洋の天井画の図
- 回答
-
<当館資料より>
(A:書き方)
・『ビジュアル美術館4遠近法の技法』 →「アナモルフォーシスの作図」がある
・『定本パースの教科書』パイインターナショナル
(B:数学的解説)
*作図も含む
◎『エッフェル塔で数学しよう』→「1 絵画と地図の描き方」に「射影幾何学の基礎」がある
◎『ピサの斜塔で数学しよう』→「4 ルネサンスと数学」に「透視図法」がある
◎『数学の広場・3 2次元の世界』→「第7章 影を組み立てる:投影図」「第8章 目に見える世界:透視図」
(C:天井画)
・『ヴェネツィア エリオ・チオル写真集』1998岩波書店
・『図説だまし絵』谷川渥/著 1999河出書房新社 →目次に「1 建築空間の偽装」がある
・他
(その他)
・『錯視図鑑 : 脳がだまされる錯覚の世界』杉原厚吉/著 2012誠文堂新光社 →「アナモルフォーズ」についてサッカー場の広告などを例に解説と図がある。
・『錯視のひみつにせまる本 全3巻』2013ミネルヴァ書房 →数学と錯視に関係がある旨の記述はあるが、数式等を用いた解説はない。 →「アナモルフォーズというキーワードを得ることができ大変参考になった」(指導教諭)
- 回答プロセス
-
(1)
質問が上記の核心に至るまでに変遷したので、それに添って「錯視」「平面」「立体」「ベクトル」をキーワードに、<当館蔵書><レファレンス共同データベース><JAIRO><cinii books><e-hon>等を用いて調査する。これにより、新たにキーワード「図学」「画法幾何」「射影幾何」「線形代数」「角度錯視」「アナモルフォーズ」を得る
(2)
キーワードを用いて<当館蔵書><レファレンス共同データベース><JAIRO><cinii books><e-hon><三島市立図書館OPAC>等を検索
①<cinii books>を「アナモルフォーズ」で検索
・『バルトルシャイティス著作集 2』(ユルギス・バルトルシャイティス/著 国書刊行会 1992
②<レファレンス共同データベース>を「アナモルフォーズ」で検索。
広島県立図書館の事例に「歪像(アナモルフォーズ)について、その描き方が詳しく載っている本」があり以下の2冊を得る
・『ビジュアル美術館 第4巻 遠近法の技法 』(アリスン・コール/著 同朋舎出版 1993 →当館も所蔵
・『バルトルシャイティス著作集 2』(前記)
(3)
<三島市立図書館>にて現物確認。借受。購入
(4)
<yahoo!>を「サッカー」&「広告」&「立体」&「平面」で検索。
「90°広告システムとは?~サッカー場ゴール脇の錯視図形の計算」が一覧に現れる。フィルタリングにより閲覧不能。また、担当教諭は「インターネット情報は利用しない」とのこと
(5)
<「回答」に記載した以外に参考にした図書>
(当館蔵書)
・『Visual design1平面・色彩・立体構成』2000六耀社 →「数学では写像という」「座標変換による画像の歪み」等の記述と図がある
・『立体イリュージョンの数理』杉原厚吉 2006共立出版 →「第2章遠近法と射影幾何学」にサッカーコートを用いた説明がある。他に「第4章遠近法と錯視」「第5章視点のマジック」
・『エッシャー・マジック:だまし絵の世界を数理で読み解く』杉原厚吉 2011東京大学出版会
・『シンデレラで学ぶ平面幾何』
・『はじめからの数学 1 幾何学 空間と形の言語』ジョン・タバク 2005青土社 →「画法幾何」「射影幾何」のキーワードあり
・『プログラミングのための線形代数』平岡和幸 2004オーム社
・『射影幾何学の考え方』(数学のかんどころ)西山亨 2013共立出版 →ベクトル式と作図を結び付け難い
・『図形・空間の意味がわかる』野崎昭弘[ほか] 2003ベレ出版
・『エッシャー・マジック:だまし絵の世界を数理で読み解く』杉原厚吉 2011東京大学出版会
・『図説アイ・トリック』
・『だまし絵×立体がすごい!3Dアートの描き方 : 描いた絵がみるみる浮かび上がる』おまけたらふく舎/著 2014誠文堂新光社
・『錯視芸術』(アルケミスト双書)創元社
その他
(cinnii等で情報のみ得た図書)
・『坂道の傾斜知覚の研究』
・『描く人、鑑賞する人のための遠近法と絵画』
・『坂道の傾斜知覚の研究』對梨成一 2013風間書房 →県内では静岡文化芸術大学のみ所蔵(静岡県立図書館「おうだんくん」より)
・『数理視覚科学のための新・錯視図版集』新井仁之 2012出版者は著者 →岡山大学が所蔵。入手困難か?「47Pおもに図」
・『だまし絵のトリック:不可能立体を可能にする』杉原厚吉 2019化学同人
・『意味がわかる線形代数』一樂重雄 2013日本評論社 →目次に「線形写像を調べる―角度を変えれば違って見える」がある。その他にも同様の資料あり
- 事前調査事項
- NDC
-
- 異常心理学 (145)
- 幾何学 (414)
- 素描.描画 (725)
- 参考資料
- キーワード
-
- 射影幾何学
- 図学
- ベクトル
- 遠近法
- 錯視
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 高校生(2年生)
- 登録番号
- 1000198999