レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年03月29日
- 登録日時
- 2018/04/13 18:24
- 更新日時
- 2018/07/05 14:47
- 管理番号
- 埼久-2018-005
- 質問
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解決
源氏物語に出てくる「夕顔」は、現在の何の植物にあたると考えられているのか知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
『古典の中の植物 よみもの植物記』(金井典美著 北隆館 1984)
p19-22「ゆふがお(夕顔)」の項あり。源氏物語の夕顔について、今日のウリ科のユウガオと同じもので、当時は一般的ではなく、中国から渡来した新しい外来植物としてのエレガントなモダンな感じを人々に与えたこと、紫式部はそのような花の精として夕顔の上を描きたかったのではないかとの記述あり。
『古典植物辞典』(松田修著 講談社 1980)
p280「ゆふがほ」の項、枕草子と源氏物語を出典とする。注記に、「果実は煮て食用とするほか、果肉をひも状に細く切って乾燥し、カンピョウを作る」とあり。
『源氏物語の植物 古典植物全集 5』(広江美之助著 有明書房 1972)
p257「夕顔(ユウガオ)と称する植物名はうり科とひるがお科にある。源氏物語に出ているユウガオ(夕顔)という植物は、うり科の植物である」とあり。
『人物で読む源氏物語 第8巻 夕顔』(上原作和編 西沢正史企画・監修 勉誠出版 2005)
p226 「夕顔と朝顔」の節、「夕顔は(中略)いとをかしかりぬべき花の姿に、実のありさまこそいとくちをしけれ」、「夕顔は、朝顔に似た形の花をつけるが、別種でひょうたんの仲間、丸い玉のような実をつける。」とあり。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈古典 & 植物〉で検索する。
『古典の中の植物 よみもの植物記』(回答資料)
『古典植物辞典』(回答資料)
『源氏物語の植物 古典植物全集 5』(回答資料)
『人物で読む源氏物語 第8巻 夕顔』(回答資料)
『古典の中の植物誌』(井口樹生著 三省堂 1990)
p49、70-71 源氏物語等の夕顔に関する記述はあるが、植物種の異同に関する記述はなし。
『古典の花 植物文学研究とエッセイ』(松田修著 蝸牛社 1978)
p173-193 夕顔に関する記述はあるが、植物種の異同に関する記述はなし。
2 《国文学論文目録データベース》(http://base1.nijl.ac.jp/~rombun/ 国文学研究資料館)を〈夕顔〉、〈ユウガオ〉、〈ゆふがお〉、〈源氏物語 & 夕顔〉、〈源氏物語 & ユウガオ〉、〈源氏物語 & ゆふがお〉で検索する。
質問に該当する資料なし。
3 《古事類苑データベース》(http://base1.nijl.ac.jp/~kojiruien/ 国文学研究資料館)を〈夕顔〉で検索する。
『古事類苑 50 植物部』(神宮司庁編 吉川弘文館 1971)
植物部p587-594 瓢等の植物を解説した用例の中に、「夕顔」の用例あり。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2018年4月18日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910 9版)
- 植物学 (470 9版)
- 参考資料
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- 『古典の中の植物 よみもの植物記』(金井典美著 北隆館 1984)
- 『古典植物辞典』(松田修著 講談社 1980) , ISBN 4-06-123883-3
- 『源氏物語の植物 古典植物全集 5』(広江美之助著 有明書房 1972)
- 『人物で読む源氏物語 第8巻 夕顔』(上原作和編 西沢正史企画・監修 勉誠出版 2005) , ISBN 4-585-01148-X
- キーワード
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- 源氏物語
- 夕顔
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000234695