レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003/11/12
- 登録日時
- 2005/02/11 02:12
- 更新日時
- 2010/03/30 13:20
- 管理番号
- 埼久-2003-069
- 質問
-
未解決
昭和25~26年頃、長野県上田市で使用した中学校の教科書に載っていた、「ミソサザイの詩」を探している。「大きく飛べよミソサザイ・・・」というような一文がある、題名は「ミソサザイ」だったかもしれない。
- 回答
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調査した範囲ではわからなかった。『もっとゆっくり大きく飛べよ』(羽鳥徹哉)に、「もっとゆっくり 大きくとべよ みそさざい」との記述はあるが、それ以上のことは確認できず。調査の経過を連絡する。
- 回答プロセス
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『詩歌全集・作品名綜覧 Ⅰ期下、Ⅱ期下』『作品名から引ける日本文学 詩歌・俳人個人全集案内』〈ミソサザイ〉の項に該当詩なし。
『日本近代詩作品年表 明治編・大正編・昭和編』『日本近代詩鑑賞 明治・大正・昭和』『教科書の詩をよみかえす』『教科書でおぼえた名詩』『詩のわかる本 中学1年、中学2年、中学3年』『いま中学生に贈りたい70の詩』『いま中学生とよみたい101の詩』『教科書にでてくる詩のわかる本 1、2、3、4、5、6年生』『長野県文学全集 1、2、3、詩編』『日本教科書大系 6、7、8、9』に記載なし。
『中学校国語教科書内容索引 上・下』〈みそさざい〉の項に(中西悟堂 出典「鳥の四季」)とあり、
国立教育政策研究所教育研究情報センター教育図書館に、所蔵する教科書の内容確認を依頼する。
詩ではなく、「大きく飛べよミソサザイ・・・」の部分も見あたらないと回答をいただく。
さらに調査を進めると『もっとゆっくり大きく飛べよ』(羽鳥徹哉 教育出版センター 1973)p263に、「もっとゆっくり 大きくとべよ みそさざい」との記述あり。さらに「これは私の創作でなく、たぶん誰か名のある詩の一部分で、私は小学校時代に、この詩のこの部分だけを覚えこんだ。それが教科書で覚えたのか、あるいはうちに下宿していた鹿島先生の蔵書に暮鳥などの詩集があって、それらで覚えこんだのか…」とあるが、それ以上のことは確認できなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 教育課程.学習指導.教科別教育 (375 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 日本詩-日本文学
- 教科書-中学校
- 照会先
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- 国立教育政策研究所教育研究情報センター教育図書館
- 寄与者
- 備考
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国会事務局より個人の利用者からの情報提供をいただく(2010/03/30)。情報の要旨を記す。また、典拠の可能性としてあげられている「木下夕爾句集 菜の花集」(ISBN:4-89402-082-3 国会図請求記号:KH271-E1355 と思われる)は県立図未所蔵につき、内容未確認。
個人が運営するWebページに「菜の花や夕爾と鱒二・菅茶山(やさしい人)・・神辺文学散歩案内・・(神辺文学散歩録)」
という見出しの7ページほどの記事があり、本文中に以下の文章があり。
もっと明るく
大きく飛べよ みそさざい
地に沿うて鳴いてゆく
臆病なみそさざい
つながれた仔牛の眼に
梅の花が映ってゐる
手をふれてみる短い角に
ほのかなぬくみが
遠くからくるものの跫音が
五寸ばかりの麦の上
水の涸れた水車小屋のほとり
もっと明るく
大きく飛べよ みそさざい
という木下夕爾の詩が記載されており、
また別の個人のWebページでも同詩を記載した上で、木下夕爾「早春」と記載があり。
木下夕爾の早春に記載された詩が原作であると思われる。
未確認だが、木下夕爾句集 菜の花集 ふらんす堂 1997/7/25に記載されているのではないか。
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000014763