レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月22日
- 登録日時
- 2016/08/22 13:56
- 更新日時
- 2016/08/22 13:59
- 管理番号
- 107
- 質問
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解決
アジア・太平洋戦争末期に、西宮市内のカトリック教会の神父が尼崎の憲兵隊に逮捕・連行された事件について調べたい。
- 回答
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夙川カトリック教会発行の『建堂80周年記念誌』によれば、アジア太平洋戦争末期の昭和20年(1945)5月7日、夙川カトリック教会主任司祭のアルフレッド・メルシエ神父 がスパイ容疑により大阪憲兵隊尼崎憲兵分隊(浜田崇徳院に所在)に逮捕・連行されました。厳しい取調べ・拷問ののち、8月16日に解放された際には歩行もできない状態だったということです。
これとは別に、夙川カトリック教会創設者で、昭和20年当時は北野教会主任司祭だったシルベン・ブスケ神父が、やはり大阪憲兵隊に逮捕・連行される事件がありました。ブスケ神父は、やはり厳しい取調べ・拷問ののち病院に送られ、亡くなりました。
こういった事件の概要を、前掲の夙川カトリック教会『建堂80周年記念誌』等により調べることができます。
- 回答プロセス
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1 夙川カトリック教会主任司祭、アルフレッド・メルシエ神父の獄中記などを掲載する文献
◆『建堂80周年記念誌』(夙川カトリック教会,2012)
2 1について報じた新聞記事
◆平成28年(2016)8月4日付神戸新聞夕刊「沈黙貫いた神父「獄中記」初公開」
3 大阪憲兵隊尼崎憲兵分隊に関する参考文献
◆官報4499号(昭和17年1月10日)
大阪憲兵隊築港憲兵分隊尼崎憲兵分遣隊を、昭和16年12月9日に大庄村字浜田崇徳院に移転し事務開始とある。
◆官報5072号(昭和18年12月8日)
大阪憲兵隊尼崎憲兵分隊を、昭和18年11月27日に尼崎市浜田崇徳院に設置し事務開始とある。
◆昭和21年2月5日付神戸新聞記事
旧浜田憲兵隊庁舎が空き家となっていたのが市に下付され、現在は伊丹区裁判所にある登記所が2月中旬に移転の予定とある。
◆Web上のサイト検索
複数のサイトが、尼崎憲兵分隊(分遣隊)が設置されていた施設の跡地は現在の尼崎拘置支所(国道2号沿い)であるとしている。
- 事前調査事項
- NDC
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- キリスト教史.迫害史 (192 9版)
- 政治史.事情 (312)
- 参考資料
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- 『建堂80周年記念誌』夙川カトリック教会 2012 (当館請求記号 391.6/S/ウ)
- キーワード
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- 夙川カトリック教会
- メルシエ神父
- ブスケ神父
- 憲兵隊
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 団体
- 登録番号
- 1000196267