レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年08月04日
- 登録日時
- 2021/01/20 10:43
- 更新日時
- 2021/04/09 10:23
- 管理番号
- 京歴-560
- 質問
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解決
京都府立京都学・歴彩館所蔵の『菅家伝(かんけでん)』には続きがあるのか。
- 回答
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『北野(神道大系;神社編 11)』(①)の解題pp.6-8によると、荏柄(えがら)天神社所蔵の『北野天神御伝并御託宣等(きたのてんじんごでん ならびに ごたくせんとう)』には16種類の史料が収められており、前半の「北野天神御伝」にあたる部分が『菅家伝』、後半の「御託宣等」にあたる箇所が『聖廟雑記(せいびょうざっき)』と名付けられている。
そのため、『聖廟雑記』が『菅家伝』の続きにあたるといえる。
①のpp.3-27に、『北野天神御伝并御託宣等』を活字に直したものが掲載されている。
- 回答プロセス
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利用者が閲覧していた『菅家伝』(②)の別冊付録「菅家伝解説」を確認したところ、もともとあった『北野天神御伝并御託宣等』の前半部分が『菅家伝』、後半部分が『聖廟雑記』と名付けられたという説明はあるが、『聖廟雑記』がどこに掲載されているかは書かれていない。
当館の叢書検索システムでキーワード「北野天神御伝并御託宣等」を検索したが、関連する資料は出てこなかった。
『菅原道真事典』(③)を確認したところ、「菅原道真参考文献目録」のp.382に、『北野天神御伝并御託宣』(資料名末尾の「等」が欠けているが誤植)が『北野(神道大系;神社編 11)』(①)に収録されていることが書かれていた。
インターネットで「北野天神御伝并御託宣等」を検索したところ、「広報かまくら」平成26年度10月1日号8面(④)に、以下の説明があるのが見つかった。
「荏柄天神社の別当寺である一条院に伝来していた『北野天神御伝并御託宣等』という史料(中略)は、元禄2(1689)年に加賀藩五代藩主前田綱紀が、家臣に命じて書写させ、前半の「北野天神御伝」にあたる部分を『菅家伝』、後半の「御託宣等」にあたる箇所を『聖廟雑記』と、名付けたことにより世に知られました。」
https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kouhou/kamakura/h26/t141001-8.html
(最終確認日:2021-01-21.)
- 事前調査事項
- NDC
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- 神道 (170)
- 参考資料
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- ①『北野(神道大系;神社編 11)』真壁俊信校注 神道大系編纂会 1978 (当館請求記号:||170.8||Sh69||46)
- ②『菅家伝』侯爵前田家育徳財團編輯 侯爵前田家育徳財團 1944 (当館請求記号:特||943||19||)
- ③『菅原道真事典』神社と神道研究会編 勉誠出版 2004 (当館請求記号:||172||Su28||)
- ④『広報かまくら』平成26年度10月1日号8面
- キーワード
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- 北野天神御伝并御託宣等
- 菅家伝
- 聖廟雑記
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000292688