レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年11月29日
- 登録日時
- 2019/03/22 12:12
- 更新日時
- 2019/03/22 12:12
- 管理番号
- 相-180016
- 質問
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解決
インドの古典文学「ラーマーヤナ」の中に、ディワリ祭の「光る蓮の花」、もしくは「灯となった蓮の花」がある。この記述のある「ラーマーヤナ」資料と、この蓮の花に固有の名があるのかどうか、どのように光が点されたのか等を確認できるような資料を紹介してほしい。
- 回答
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次の資料を紹介しました。
・『新訳 ラーマーヤナ 6』ヴァールミーキ著 中村了昭訳 平凡社 2013
「第百二十七章 バラタとシャトルグナの歓迎」のp.486~487に「すべての神々と都の祭壇に香り高い花環を供え」「すべての場所に花をまき、炒った米をまけ。(中略)太陽の昇る頃に、すべての家を、花環、宝石、黄金色の花、及び五色の装飾品で美しく飾れ」等の記述があります。
・『ワルミキ・ラーマヤンⅱ』 ワルミキ著 池田運訳 講談社ビジネスパートナー 2016
「第百二十一話 アヨッデャへの帰還を急ぐラーム様に、ビビシャンが花の飛行乗物を提供したこと」のp.694に「陽光に似る輝きを放つ花の飛行乗物(プシパクビマーン)」について「機体は純金製でした。(中略)金の蓮華の模型があり、黄金色に輝く二階もついていて、目を見張るような華やぎを添えていたのです」等の記述があります。
「第百二十七話 ラーム様が花の飛行物を着陸させ、元の持ち主クベルに返したこと」のp.713に「一族の守り神の祠と都じゅうのすべての神殿を飾り立てて、芳香を放つ花を捧げ」「各家庭の扉を黄金の花輪、大きな造花、蓮華の生花などでめいっぱいに飾り立てさせろ」等の記述があります。
・『インド文化事典』インド文化事典編集委員会編 丸善出版 2018
p.404「ヒンドゥーの祭り」の項において「ディーワーリ(北インド)またはディーパーワリー(南インド)は、(中略)家の周りに燈明を灯し家を掃除し、幸運の女神、ラクシュミーを招く。(中略)クリシュナとその妻が悪魔ナラカスラを倒したことを祝うという説と、ラーマとシーターが14年の凱旋を終え、アヨーディヤーに帰還したことを祝う説がある。」とあります。
・『ブリタニカ国際大百科事典 4』フランク・B・ギブニー編 ティビーエス・ブリタニカ 1988
p.539「ディーワーリー Dīvālī」が立項されており、「「燈明の列」の意。(中略)女神ラクシュミーを供養する祭りで、寺院にも街中にも燈明が置かれる。燈明が置かれている家にはラクシュミーが幸運や富をもたらすと信じられている。」との記述があります。
・『ヴィジュアル版世界の神話百科 東洋編 エジプトからインド、中国まで』レイチェル・ストーム著 原書房 2000
p.337「ラクシュミー」に「富と幸運と美の女神であるラクシュミーは、蓮の花の上にすわっている、(中略)蓮の花は子宮と不死と清浄さを象徴する。ヒンドゥー教の光明祭(ディワーリ)では、何千というカンテラに灯がともり、(中略)それはこの女神に捧げるためである。」とあります。
・『蓮 ものと人間の文化史21』阪本祐二著 法政大学出版局 1977
「6 ハスと文化」「三 インドのハス」のp.109~111「カラフルな浄土」で「浄土に咲く蓮花に四種の色がある。」とし、熱帯性の「Nymphaea stellata」、「N.cyanea」を「インドの青いハス」、「黄色のハス」は「インド原産のものはおそらくアカバナヒツジグサ(N.rubra)という夜開性のもので(中略)朱赤色から帯褐色になる」「赤い蓮華(パドマ)は赤いハス、白い蓮華(プンダリカ)は白いハス」等の記述があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 神話.神話学 (164 9版)
- アジア (292 9版)
- 被子植物 (479 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000253532