レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20221001
- 登録日時
- 2022/10/05 14:14
- 更新日時
- 2022/11/30 17:53
- 管理番号
- 3749
- 質問
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解決
ムクロジやサイカチが洗濯用に使われたと聞いたが本当か。
- 回答
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次の資料に、記載があります。
『暮らしの中の洗浄』辻薦/著 地人書館(1994)576.5/K p.28
「身近にある植物の樹液も洗浄に利用された。記録に残っている主なものをあげると、次のようなものがある。ムクロジ(果皮)、サイカチ(さや、実)、サネカズラ(実、茎、葉)、ミカン(果皮)、ツバキ(実の油粕)、エンジュ(さや)、エゴノキ(果皮)、ノリウツギ(樹皮)、トチノキ(実)、ムクゲ(葉)、茶の実、サンザシ(実)、ネムノキ(葉)、カタバミ(しぼり汁)、サボンソウ(道灌草)(根、茎、葉)、ダイコン(葉)、サボテン(おろし汁)」
『日本大百科全書 13』平凡社(1987)参考/031/N-13 p.808
洗濯の項[洗浄]より・・・「~日本では古くからサイカチ、ムクロジの実、灰汁、米のとぎ汁、操豆(アズキの粉)などが洗濯に用いられ、」
以下、該当項に洗浄で使用との記載があったため紹介。
【ムクロジ】
『広辞苑 第7版』新村出/編 岩波書店(2018)、『平凡社大百科事典 14』平凡社(1985)、『世界大百科事典 27』平凡社(2007)、『日本大百科全書 22』小学館(1988)、『APG原色樹木大図鑑』邑田仁・米倉浩司/監修 北隆館(2016)
『古事類苑 植物部一』吉川弘文館(1971)の無患子の項には、和漢三才圖會に「其子皮煎汁洗衣能去垢、」、本草一家言に「殻皮名奢盆(シャボン)、」、 重修本草綱目啓蒙に「ソノ外皮ヲ俗にシヤボント呼ビ、油汚ノ衣ヲ洗フニ用ユ、」と記載。
【サイカチ】
『広辞苑 第7版』新村出/編 岩波書店(2018)、『平凡社大百科事典 6』平凡社(1985)、『日本の樹木 増補改訂新版』林弥栄ほか/編・解説 山と渓谷社(2011)、『APG原色樹木大図鑑』邑田仁・米倉浩司/監修 北隆館(2016)
- 回答プロセス
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事実調査であったため、百科事典をはじめとした資料提供。
- 事前調査事項
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洗濯に使われた木について調べていたところ、ムクロジとサイカチがインターネットに載っていると教えてもらった。
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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レファレンス協同データベースの類似事例
江戸時代、洗濯に石鹸と洗濯板を使用したか。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000021953 [確認日:2022/10/1]
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000322305