レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年11月17日
- 登録日時
- 2021/03/14 14:55
- 更新日時
- 2021/05/12 15:33
- 管理番号
- 京歴-579
- 質問
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水尾(京都市右京区嵯峨)の柚子のことが記された江戸時代の資料はないか。
- 回答
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『雍州府志』(『新修京都叢書, 第10巻』(①)p.443)に「柚」の項目がある。
当館では『雍州府志』の版本(②)を所蔵しており、当館の資料・デジタル画像検索システム「京の記憶アーカイブ」で画像を公開している。
以下のリンクから閲覧でき(分冊番号: 6、コマ番号: 22)、「柚 所々ニ出ツ。嵯峨並ビニ水尾ノ有ル所、其の形大ニシテ味亦佳ナリ」と記載されていることが確認できる。
http://www.archives.kyoto.jp/websearchpe/detail?cls=152_old_books_catalog&pkey=0000000342#1-25
『京師巡覧集』(『新修京都叢書, 第11巻』(③)p.232)の水尾の項で橘柚について言及されており、「この村橘柚多くして千夥万夥数を知らず」とある。
『毛吹草』(④)諸国名物の山城畿内の項目中のp.161 に「水尾柚」が掲載されている。
当館で『毛吹草』の版本(⑤)も所蔵しており、「京の記憶アーカイブ」の以下のページから閲覧できる(分冊番号: 3、コマ番号: 34)。
http://www.archives.kyoto.jp/websearchpe/detail?cls=152_old_books_catalog&pkey=0000001869#1-11
【webページの最終確認日:2021-03-26】
- 回答プロセス
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当館の蔵書検索システムでキーワード「水尾△柚」を検索し、出てきた『歴史と柚子の里 水尾』(⑥)のリーフレットには、江戸時代の文献の情報はなし。
『新修京都叢書, 第25巻: 新索引下(た-わ)』(⑦)の「水尾」に掲載のページを確認したところ、①③に記載があった。
インターネットで「水尾△柚」を検索し、googlebooksで出てきた『職人歌合: 中世の職人群像』(⑧)のp.152に、『毛吹草』の諸国名物の山城畿内の中で「水尾柚」が掲載されていることが書かれていたため、④を確認した。
園芸の棚をブラウジングしたところ、『現代にいきづく京の伝統野菜 : 古都の食文化を担って』(⑨)のpp.212-219に水尾の柚子の紹介ページがあったが、引用されている江戸時代の文献は②と④だった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 参考資料
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- ①『新修京都叢書,第10巻』野間光辰編 臨川書店 1976 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||10)
- ②『雍州府志』黒川道祐[著] 貞享3[1686] (当館請求記号:和||992||8||6)
- ③『新修京都叢書,第11巻』野間光辰編 臨川書店 1976 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||11)
- ④『毛吹草』[松江重頼編] 竹内若校訂 岩波書店 1976 (当館請求記号:Y||911.31||002841)
- ⑤『毛吹草』[松江重頼著] 西村又左衞門 万治2[1659] (当館請求記号:和||911.31||Ma76||1~5)
- ⑥『歴史と柚子の里 水尾』京都市右京区役所まちづくり推進課制作 京都市右京区役所まちづくり推進課 200? (当館請求記号:K161||291.62||Ky6||)
- ⑦『新修京都叢書,第25巻:新索引下(た-わ)』野間光辰編 新修京都叢書刊行会編著 臨川書店 2006 (当館請求記号:K0||291.62||Sh69||25)
- ⑧『職人歌合:中世の職人群像』岩崎佳枝著 平凡社 1987 (当館請求記号:Y||911.18||018251)
- ⑨『現代にいきづく京の伝統野菜:古都の食文化を担って』菊池昌治著 誠文堂新光社 2006 (当館請求記号:K1||626||Ki24||)
- キーワード
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- 水尾
- 柚子
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000295249