レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年02月13日
- 登録日時
- 2021/03/12 17:32
- 更新日時
- 2021/04/16 10:47
- 管理番号
- 神戸図-1556
- 質問
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解決
「願兼於業」の意味を知りたい
- 回答
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願兼於業について、日蓮の『開目抄』に記述がある。
『日蓮』日本の名著8
p.163 現代語訳あり。
「例せば小乗の菩薩のいまだ惑いをたちきらざる者が、「願兼於業」と申して、つくりたくない罪ではあるが、父母などの地獄に堕ちて大苦を受けるのを見て、慈悲の心から、きまったように罪をつくり、願って地獄に堕ちて、苦に同じ、またその苦に代われるのを悦びとするがごとくである。」
『日蓮 立正安国論・開目抄・観心本尊抄』
p.261-263 本文、語釈、要旨あり。
語釈より、
「○願兼於業─「願って業を兼ぬ。」湛然の『法華文句記』の文。偉大な菩薩が人々を愍れみ、願ってこの悪世に生まれ、人々を救うために『法華経』を説くこと。」
なお、湛然の『法華文句記』は、
『大正新脩大藏經第34巻 經疏部2』に収録されている。
「願兼於業」という言葉は「法華文句記巻第八之三」p.306(上段)に書かれている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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『日蓮 日本の名著 8』 中央公論社, 1970.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001235653-00 (当館ID PV:6000147614) -
『日蓮 立正安国論・開目抄・観心本尊抄 日本の仏典 9』 筑摩書房, 1988.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001913164-00 (当館ID PV:0005006855) -
『經疏部2』 (大正新脩大藏經, 第34巻 經疏部2)高楠順次郎,渡辺海旭編, 大正一切經刊行會, 1926.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I010410362-00 (当館ID PV:0000037632)
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『日蓮 日本の名著 8』 中央公論社, 1970.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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参考事例「「ガンケンオウゴ」という仏教説話が収載された仏典を探している。宗教関係の話で聞いた。自ら願って病気に生まれてくるというような意味らしい。」(埼玉県立久喜図書館)
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000108063
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000295203