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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000272888
提供館
(Library)
大阪府立中央図書館 (2120005)管理番号
(Control number)
6001041350
事例作成日
(Creation date)
2020/01/23登録日時
(Registration date)
2020年01月24日 00時30分更新日時
(Last update)
2020年01月24日 00時30分
質問
(Question)
中国、春秋戦国時代の主要産業について説明した本を紹介してほしい。
回答
(Answer)
 以下の本を紹介しました。

【図書】
・『史記14(列伝7)(新釈漢文大系120)』(明治書院 2014.6)
 「貨殖列伝」(p.1~73)がこの時期の中国の主要産業について最も詳しく記載しており、後世の文献にも多く引用されています。
 まず、p.5~6に「そもそも山西地方では木材・竹・カジノキ・チョマ・からうし・硬玉を豊富に産する。山東地方には魚・塩・漆・生糸・楽師や美女が多い。江南からはクスノキ・キササゲ・ショウガ・ニッケイ・黄金・錫・鉛鉱・辰砂・サイ・タイマイ・真珠・象牙や獣皮を産する。竜門山や碣石山より北では馬・牛・羊・フェルト製の衣服・動物の筋や角に富む。銅と鉄は千里の範囲のいたる所にそれを産する鉱山がびっしり並んでいる」とあります。

 また、各地域については例えばp.37に、
 「…趨と魯は洙水と泗水に臨み、今もなお周公が残した気風を保っていて、儒学を愛する風潮があり、儀礼の制度が完備し、よって当地の人々はきまじめである。桑や麻を植えて布を織る産業が相当に発達しているが、山林湖沼の豊富な産物はない。土地は狭いが人口は多く、質素倹約で、犯罪を恐れて邪悪を遠ざけた。だが衰退した後世では、商売への志向と利益の追求が、周の人以上であった」。
 東楚についてはp.41に
 「彭城より東、東海郡、呉郡、広陵国までは、東楚である。その気風は徐県・僮県と類似している。ク(月に句)・繒の両県以北は、気風が斉と同じである。浙江の南の気風は越と同じである。いったい呉県は呉王闔廬・春申君・呉王ヒ(サンズイに鼻)の三人が天下各地から放浪を好む若者を招き寄せて以来、東に豊富な海塩や、章郡の山から取れる銅、三江・五湖の資源があり、ここもまた江東地区の大都市の一つである」などとあります。

・『東洋の歴史2 春秋戦国』(貝塚茂樹/責任編集 人物往来社 1966.11)
 「商工業の発達」(p.197~215)の章には、戦国時代に手工業が発達したこと。各地の特産物により、商業が盛んになったことが記されています。
 p.212の小見出し「地方の特産品」には、中国をおおまかに4つに区分し、特産品を列記しています。
 南方:長松、文梓などの木材、象牙、犀とジ(凹の下に儿)の皮革(甲をつくる材料)、黄金、銅、錫など
 東方:魚、塩などの海産と紫(紫色の絹織物)、ケキ(糸に谷)(粗い麻織物)などの織物
 西方:鉄、池塩などの鉱産、鳥獣の皮
 北方:家畜(犬、馬、ラクダ)、果樹(棗栗)

・『中国古代の商工業と専売制』(影山剛/著 東京大学出版会 1984.11)
 「Ⅰ 中国古代の商業と商人」(p.1~65)の「四 取引された主なる商品およびその流通過程と行商」(p.31~41)は上記『東洋の歴史2 春秋戦国』を学術的に記載しており、p.36に『史記』の「貨殖列伝中の経済地誌的記録の部分には当時の中国の地方的特産が網羅されている」とあって、『史記』の上記の物産を列記しています。

・『史記・貨殖列伝を読み解く:富豪への王道』(林田慎之介/著 講談社 2007.7)
 「第五章 「貨殖列伝」における地勢学的経済論 風土と歴史の影響力を見抜いた司馬遷」(p.109~134)のうち、「風土と歴史が左右する気質と経済」(p.119~133)に『史記』に載る各地の産物をわかりやすく記載しています。

・『中国古代の貨幣:お金をめぐる人びとと暮らし(歴史文化ライブラリー395)』(柿沼陽平/著 吉川弘文館 2015.2)
 「競合する貨幣たち」の章(p.75~140)の「並存する経済圏」の節(p.115~124)で、『史記』貨殖列伝を引いて、戦国時代の地域別物産を記載しています(p.115~116)。
 p.118には「戦国秦漢時代の流通圏」の図もあり、これら経済圏との交易についても触れています。

【Web】
・柿沼陽平「戦国時代における楚の都市と経済」『東洋文化研究』17号(学習院大学 2015.3)(2019/10/22確認)
   http://yohey0806.sun.macserver.jp/data/shizhao201503.pdf
 「第二節 楚地経済の特徴」(p.11~18)に漢代を中心に戦国時代にも少し触れるかたちで、楚地方の人口、農業、経済圏の特徴を記しています。

[事例作成日:2019年11月30日]
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
春秋左氏伝
NDC
貨弊.通貨  (337 10版)
参考資料
(Reference materials)
新釈漢文大系 120 明治書院 2014.6 (1-73)
東洋の歴史 2 人物往来社 1966 (197-215)
中国古代の商工業と専売制 影山/剛∥著 東京大学出版会 1984.11 (31-41)
史記・貨殖列伝を読み解く 林田/愼之助∥著 講談社 2007.7 (119-133)
中国古代の貨幣 柿沼/陽平‖著 吉川弘文館 2015.2 (p.115-124)
http://yohey0806.sun.macserver.jp/data/shizhao201503.pdf  (柿沼陽平「戦国時代における楚の都市と経済」『東洋文化研究 第17号』(学習院大学 2015.3)(2019/10/22確認))
キーワード
(Keywords)
中国史(チュウゴクシ)
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
書誌事項調査
内容種別
(Type of subject)
地名・地域
質問者区分
(Category of questioner)
個人
登録番号
(Registration number)
1000272888解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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