レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年04月17日
- 登録日時
- 2018/12/08 00:30
- 更新日時
- 2022/10/08 00:30
- 管理番号
- 3A18004887
- 質問
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解決
洋画家の中村貞夫が、戦後、大阪市で優秀な小学生を集めた特別教室に通学していたらしい。そのことについて書いてある資料はあるか。
- 回答
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中村貞夫が特別教室に通っていたという記述は見つかりましたが、それ以上に詳しい記述の資料は確認できませんでした。
(1) 『精神と光彩の画家中村貞夫 -揺籃期から世界四大文明を超えて-(大阪大学総合学術博物館叢書 15)』(中村 貞夫/[画] 大阪大学出版会 2018.4)
p.4-7橋爪節也「デカルトに魅せられた画家―大阪モダニズムと中村貞夫」という論考のp.4に「戦後、大阪市が英才教育のため設立した中大江小学校(現・中央区)の特別教室に通学する。」とあります。
また、p.104-109「中村貞夫年譜」のp.104に1946(昭和21)年に「大阪市立中大江小学校に設けられた大阪市特別教室に参加。同級生に作家の筒井康隆、高エネルギー加速器研究機構の高松邦夫。」と記述があります。
なお、同級生であった筒井康隆氏の評伝である以下の当館所蔵資料に、「特別教室」についての言及はありましたが、特別教室の詳細な事柄は書かれていませんでした。
(2) 『評伝 筒井康隆』(八橋 一郎/著 新潮社 1985.12)
「5 戦後」のp.43に「筒井康隆が中大江小学校に転入学してまもなく、知能テストがあった。市の教育部長の発案で、知能テストによってすぐれた子供たちを選び出し英才教育を施そうというわけである。(中略)週に二日か三日、放課後に全市から秀才が集まった。四十人ほどの特別教室である。」と記述があります。
また、p.41には、「特別教室」というモノクロ写真が掲載されており、当時の筒井康隆氏も写っています。教師と児童と思われる集合写真です。
- 回答プロセス
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1.当館所蔵資料をフリーワード“中村貞夫”で検索し、資料(1)が見つかる
2.戦後大阪市の教育史を確認するが、関連記述は見つからず。
3.当館所蔵資料をフリーワード“英才教育”で検索するが、有用資料は見つからず。
4.中大江小学校の学校史を確認するが、関連記述は見つからず。
5.戦前・戦後(昭和10-20年代頃)の大阪市の教育課程に関する資料を確認するが、関連記述は見つからず。
6.中村貞夫氏の同級生だった筒井康隆氏の評伝を確認。資料(2)が見つかる
7.戦前、大阪市立小学校で知能測定行った鈴木治太郎氏に関する資料を確認するが、関連記述は見つからず。
- 事前調査事項
- NDC
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- 洋画 (723 9版)
- 教育史.事情 (372 9版)
- 参考資料
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- 当館書誌ID <0014496723> 精神と光彩の画家中村貞夫 -揺籃期から世界四大文明を超えて-(大阪大学総合学術博物館叢書 15) 中村 貞夫/[画] 大阪大学出版会 2018.4 978-4-87259-525-3 資料(1)
- 当館書誌ID <0070105238> 評伝 筒井康隆 八橋 一郎/著 新潮社 1985.12 9784103608011 資料(2)
- キーワード
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- 大阪府大阪市
- 中村貞夫
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- その他(庁内)
- 登録番号
- 1000247624