レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20160828
- 登録日時
- 2016/12/16 00:30
- 更新日時
- 2021/02/25 13:16
- 管理番号
- 中央-2016-03
- 質問
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解決
勝海舟著『続々氷川清話』(鉄華書院1898)に祝辞を寄せた「千山万水楼主人」について知りたい。「千山万水楼主人」の筆名で知られている河上肇(1879-1946)は当時19歳、また、三島霜川(1876-1934)は22歳で、年齢的に合わないので、別の人ではないか。
- 回答
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『続々氷川清話』の祝辞は、所蔵する『勝海舟全集』(勁草書房及び講談社)に収録なし。『幕末維新史料叢書 第2』(2158/B490/B1-2)p.296-297に収録あり。また、国立国会図書館デジタルコレクションに『海舟先生氷川清話 続々』(鉄華書院1899)あり(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1918326 最終アクセス日:2016年8月28日)。
別の人かどうかの特定はできなかったが、ジャーナリストの川崎紫山が当時34歳で、「千山万水楼主人」の筆名を持つとわかった。調査過程は次のとおり。
まず、『号・別名辞典:近代・現代』新訂増補(日外アソシエーツ2003.5)(R/281.03/5070/2)及び『近代人物号筆名辞典』(柏書房1979.10)(R/2813/120/79)を調べたが、河上肇のみあり。次いで、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)(https://id.ndl.go.jp/auth/ndla 最終検索日:2016年8月28日)を<千山 楼主人>で検索したが、河上肇及び三島霜川のみあり。さらに、国文学研究資料館の近代書誌・近代画像データベース(http://base1.nijl.ac.jp/~kindai/ 最終検索日:2016年8月28日)を<千山万水楼主人>でキーワード検索すると、『青すたれ』(春陽堂、明治34.1.29出版)が得られ、目次情報に「偶言一則 川崎紫山(千山万水楼主人)」とある。これに基づき再度、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)(https://id.ndl.go.jp/auth/ndla 最終検索日:2016年8月28日)を<川崎紫山>で検索すると、 生没年「1864-1943」があり、1898年当時34歳とわかった。これにより、資料1p.710を調べ、ジャーナリストであるほか詳細な経歴がわかった。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (281 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】国史大辞典 第3巻 か / 国史大辞典編集委員会/編 / 吉川弘文館 , 1983.2 <R/ 2103/ 32/ 3>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000203330