レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年1月22日
- 登録日時
- 2013/01/23 14:31
- 更新日時
- 2013/11/08 13:57
- 管理番号
- 12-23
- 質問
-
解決
ビールの月別出荷量(もしくは生産量、消費量など)のデータが掲載された資料を探している。(天気とビール出荷量の関係について調べているため)
- 回答
-
ビール酒造組合HP「市場動向レポート一覧」( http://www.brewers.or.jp/data/doko.html )
に過去10年分の「課税移出(取引)数量」データが月別に掲載されている。
また、『酒類食品統計月報』( 日刊経済通信社 )に生産量、消費量などのデータが掲載されているようだが、
当館に所蔵がないため確認できず。
- 回答プロセス
-
①「ビールの月別出荷量」は統計データであるため、まずは統計局の
ホームページにて該当のデータが掲載されていないか調査。
→該当データ無し
②自館OPACにて「ビール」、「酒」、「出荷量」など、複数のキーワードで検索。
→該当資料無し。書架をブラウジングするも、やはり該当の資料は見つからない。
③国立国会図書館「リサーチ・ナビ」にて「ビール 出荷量」をキーワードに検索。
→「飲料産業(清涼飲料水、酒類、茶・コーヒー等)に関する主要統計資料」
( http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-102739.php )
上記項目のページに、参考資料、ホームページの掲載あり。
・『酒類食品統計月報』( 日刊経済通信社 )
→当館所蔵無し。
・『ビールの統計資料』( ビール酒造組合 )
( http://www.brewers.or.jp/data/index.html )
→国別ビール生産量、消費量のデータは掲載されていたが、出荷量は無し。
また、掲載されているのは年間のデータであり、月別のデータは無し。
→利用者に確認すると、
「天気とビールの関係を調べたいと思っていたので、出荷量ではなく生産量、
消費量でも問題ないが、データは月別のものがほしい」との事。
④「ビール酒造組合」のホームページをさらに調査すると、
過去10年分の『市場動向レポート』が掲載されており、
月別の「課税移出(取引)数量」(★)が掲載されていた。
→利用者に確認、「このデータで良い」との事。
⑤「天気とビールの関係について調べている」との事だったので、同テーマの論文がないかCiNiiにて検索。
→「ビールの需要予測と季節変動」
(能重正規『オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学』 43(8), 1998)
上記論文がヒット。公開されていたので、参考までにこちらもご案内した。
(★)「課税移出数量」
酒税法第六条 に以下の条文がある。
「酒類の製造者は、その製造場から移出した酒類につき、酒税を納める義務がある。 」
(e-Gov「法令データ提供システム( http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi )」より)
→ビールを製造所から移出する(持ち出す)際には、その数量に応じて課税される。
その課税されたビールの数量を「課税移出数量」という。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- ビール酒造組合HP( http://www.brewers.or.jp/index.html )
- 『酒類食品統計月報』( 日刊経済通信社 )
- 「ビールの需要予測と季節変動」(能重正規 『オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学』 43(8), 1998)
- キーワード
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- ビール
- 出荷量
- 消費量
- 生産量
- 課税移出数量
- ビール酒造組合
- 酒税法
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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今回の調査では「月別」データを探したが、「年間」のデータであれば
以下の資料、ホームページで確認する事ができる。
『国税庁ホームページ』→ 「統計年報( 国税庁長官官房企画課 )」
( http://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/tokei.htm )
→製成数量(生産量)、販売(消費)数量
『ビール酒造組合ホームページ』→「データファイル/ビールの統計資料」
( http://www.brewers.or.jp/data/index.html )
→国別ビール生産量、消費量
『酒類食品統計年報』( 日刊経済通信社 )
→当館に所蔵が無いため内容は確認できなかったが、
「国立国会図書館リサーチナビ」
( http://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-102739.php )
に以下の記述あり。
「生産量、生産額、輸出入の数量・価格、消費量等の国内、海外の統計が掲載されています」
※ポイント!!
今回の調査ではプロセスの③で質問者に途中経過を報告し、そこで真のニーズが表明された。
途中経過を報告するなどのコミュニケーションを行い、
信頼関係を構築することの重要性が分かる事例であった。
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000127091