レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/17
- 登録日時
- 2018/04/06 00:30
- 更新日時
- 2018/04/22 14:38
- 管理番号
- 6000037901
- 質問
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解決
完全甘柿と、不完全甘柿があると聞いたが、そのことについて調べたい。
不完全甘柿を加熱すると渋くなるのか。
- 回答
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完全甘柿、不完全甘柿については、
『柿づくし』(農山漁村文化協会)『カキ・キウイ 果樹全書』(農山漁村文化協会)『食材図典 生鮮食材篇』(小学館)などに記載あり。
不完全甘柿の加熱について、
『柿づくし』p67に、柿ジャムの材料の柿は完全甘柿を選ぶ、とあり。「刀根早生」「平核無」のような渋抜きをして市販されているものや、「筆柿」「西村早生」のようなゴマの入る不完全甘柿は、ジャムにすると渋くなりやすいので避けます」とある
また、p62に、
「脱渋した「平核無」などの渋柿や「富有」のような甘柿でも、果実を煮沸するなどして加熱すると、往々にして渋味が復活します」とある。
また、『地域食材大百科 第9巻』p320
渋ガキの渋戻り現象について記載あり。
- 回答プロセス
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『食材図典 生鮮食材篇』(小学館)p270
「甘ガキには、成熟するとつねに甘みを呈する品種群(完全甘ガキ)と、種子の有無と多少が可溶性タンニンの不溶化に影響する品種群(不完全甘ガキ)とがある。後者は、果実が完全に甘ガキになるには数個以上の種子が必要である」とある。
『食品図鑑』(女子栄養大学出版部)p236
「甘柿品種の中には、種子ができるとそのまわりに多量の褐班(ごま)ができて渋くなくなるもの(不完全甘柿)と、種子にかかわりなく渋味がなくなるもの(完全甘柿)に分かれる」とある。
『カキの絵本』(農山漁村文化協会)
p4、完全あまガキ、不完全あまガキ、完全しぶガキについて説明あり。(児童書)
p8に、「しぶ」について説明あり。
カキしぶの正体はカキタンニンという物質。カキが熟したり、タネができると、タンニンが水にとけない性質に変化して大きなかたまりによりあつまる。水にとけるタンニンは、動物の舌にしぶく感じるけれど、水にとけなければ、舌にしぶ味を感じることはないので、甘さだけを感じることができる。
『小池芳子の手づくり食品加工コツのコツ 1』p62
「カキジャムにできるカキは甘柿に限る。渋柿を渋抜きしたものでは、煮詰めている間に甘みが渋味に変化してしまうからだ」
『柿づくし』p67柿ジャムの作り方で、
材料の柿は完全甘柿を選ぶ、とあり。「刀根早生」「平核無」のような渋抜きをして市販されているものや、「筆柿」「西村早生」のようなゴマの入る不完全甘柿は、ジャムにすると渋くなりやすいので避けます」とある
また、p62に、
「脱渋した「平核無」などの渋柿や「富有」のような甘柿でも、果実を煮沸するなどして加熱すると、往々にして渋味が復活します」とある。
「富有」は、p40によると、完全甘柿。
その他、不完全甘柿について記載のある資料
『カキ・キウイ 果樹全書』(農山漁村文化協会)p112
『果実の事典』(朝倉書店)p176~
『果物学』(東海大学出版会)p259~
さるかに合戦に登場するカキについてのコラムあり。
『地域食材大百科 第9巻』p320
渋ガキの渋戻り現象について記載あり。
『柿づくし』p40~
- 事前調査事項
- NDC
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- 園芸利用 (628)
- 食品.料理 (596)
- 参考資料
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- 『カキの絵本』 まつむら ひろゆき/へん 農山漁村文化協会
- 『食材図典 生鮮食材篇』 小学館
- 『食品図鑑』 平 宏和/総監修 女子栄養大学出版部
- 『柿づくし』 浜崎 貞弘/著 農山漁村文化協会
- 『健康食柿』 傍島 善次/編著 農山漁村文化協会
- キーワード
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- 果実(カジツ)
- 柿(カキ)
- 料理(リョウリ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000234392