レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010
- 登録日時
- 2013/05/10 16:42
- 更新日時
- 2016/11/29 14:47
- 管理番号
- 市民2010-事07
- 質問
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解決
現在仙台市青葉区にある「愛子(あやし)」という地名の由来を知りたい。
- 回答
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愛子という地名は、『安永風土記書出』には「当村横町と申す所に相立ち申し候子愛観音之有りを以て、当村の名に申し来り候由御座候」とあり、この「子愛観音」から「愛子」となったという。
現在も、下愛子横丁旧補陀寺内に子愛観音堂があって、子安観音像が祀られている。
この子愛(こあやし)の観音様の名称から、「あやし」の語を「愛子」の文字に入替えて「あやし」と読むようになったものと見られている。
「安永風土記」によると、この観音像は「木仏坐像、御長七寸、定澄作」と伝えられ、後背の裏に「文治三年(1187年)九月吉祥日」「子愛観音」と銘がある。
『宮城県地名考』p.424より
- 回答プロセス
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地名の由来ということなので、『宮城県地名考』を見ると概要はわかった。
『宮城県の地名』p.222にも『宮城県地名考』と大体同じような解釈が載っていた。
現在の青葉区愛子の周辺は旧宮城町なので、『宮城町誌』p.84も念のため調べてみたが、『宮城県地名考』と同じようなことが載っていた。
✻「安永風土記」とは
仙台藩が安永年間(1772年~1781年)に村単位あるいは知行所単位に提出させたもので、「風土記御用書出」は村名の由来、田畑の収穫高、男女別人口、家数、牛馬の数、名所旧跡、寺社、山川、堤、産物、道、村境など所定の項目についてまとめ
てある。
「風土記御用書出」を中心に「代数有之御百姓書出」「品替御百姓書出」「古人書出」「神職書出」「寺院書出」等から構成される古記録群である。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『宮城県地名考』更新版(菊地勝之助/著 宝文堂出版販売 1972年)
- 『宮城県の地名』日本歴史地名大系 4(平凡社 1987年)
- 『宮城町誌』本編(改訂版)(宮城町誌改訂編纂委員会 仙台市役所 1988年)
- キーワード
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- 仙台
- 地名
- 愛子
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000131151