レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/05/15
- 登録日時
- 2010/07/20 02:00
- 更新日時
- 2011/03/25 08:48
- 管理番号
- 相-100005
- 質問
-
未解決
ギリシア・ローマの建築で装飾に「アカンサス」が使われているが、その由来について、ウィトルウィウスとプリニウスに出典があると聞いたのだが、それは何か。
- 回答
-
ウィトルウィウスについては、『ウィトル-ウィウス建築書』に確認できるが、プリニウスについては確認できなかった。
- 回答プロセス
-
(1)事典類の記述を確認した。
資料①p120「アカンサス」の項
・「葉がアザミに似るため和名をハアザミというが、アザミの仲間ではない。属名の「Acanthus」はギリシア語のakantha(とげの意)に由来し、葉縁にとげがあることによる」とあり。
・[伝説]に、ギリシアの彫刻家カリマコスKallimachosのアカンサスに関する伝説(「…コリントスのある少女が病死し埋葬された際、その乳母が故人の遺品をかごに入れ、上にタイルをかぶせて墓のそばに供えた。春になってアカンサスがかごの外側を取り囲み、…たまたま見かけたカリマコスは、その新鮮な美しさに感動して、それをデザイン化した新しい柱頭様式をつくりあげたという。…」)の記述あり。
資料②p21「アカンサス」の項あり、「ローマの建築学者ヴィトルヴィウス(紀元前一世紀)によると…」とあり。
資料③p9「アカンサス」の項あり、「ヴィトルヴィウスが書いているところによれば、…」とあり。
資料④p10「アカンサス」の項あり、「ウィトルウィウスが伝える伝承によれば…」とあり。
(2)ウィトルウィウス、プリニウスの著作にあたってみる。
ウィトルウィウス
資料⑤「建築関係語彙」中、「アカントゥス,acanthus」の項目あり。p173~に、①の記述の逸話が出てくる。
プリニウス
資料⑥⑦の索引に「アカンサス」の項目があり本文への指示があるが、関連する記述は確認できなかった。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 西洋の建築.その他の様式の建築 (523 9版)
- 花卉園芸[草花] (627 9版)
- 参考資料
-
- ①『世界大百科事典1(ア-アレニ) 改訂新版』(平凡社 2007年)<031/15E/1 常置>
- ②『図説花と樹の大事典』(柏書房 1996年)<470.33/4 常置>
- ③『花の西洋史 草花篇』(A.M.コ-ツ 著 八坂書房 1989年)<627Y 102 1>
- ④『世界シンボル大事典』(大修館書店 1996年)<160.33/5/常置>
- ⑤『ウィトル-ウィウス建築書』(東海大学古典叢書 東海大学出版会 1969年)<520.1/9>
- ⑥『プリニウスの博物誌 1~3』(雄山閣 1986年)<462.3/3/1>
-
⑦『プリニウス博物誌 植物薬剤篇』(八坂書房 1994年)<462CC/102/2>
- キーワード
-
- アカンサス
- ウィトルウィウス
- プリニウス
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000069252