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風俗習慣や動物学-魚類の書架をブラウジングする。
①『たべもの日本史総覧』(禁帯出)
西山 松之助/ほか著 新人物往来社 1994.4 分類:383.81 ISBN:4-404-02094-5
→p.202-「さめ(鮫・鱶)・えい(鱏・鱝)」 ①由来、②歴史、③文化的役割、④料理 の見出しあり
「④料理」で、「…ワニの刺身といってサメ食を食べるのは広島県の山間部を中心とする中国地方。…」また、「…サメナマス、サメのゆびき、…など各地にサメの郷土料理も多い。」とある
②『食の民俗事典』(禁帯出)
野本 寛一/編 柊風舎 2011.7 分類:383.81 ISBN:4-903530-51-2
→p.137-138「鮫[サメ]」 広島県の食習、熊野神社の祭りでワニの刺身を食べる、ワニ肉の特徴、中国山地でのワニの生食、三重県での干して食べる「サメタレ」、伊勢神宮で献じられるサメ、等に言及あり。
③『日本古代食事典』(禁帯出)
永山 久夫/著 東洋書林 1998.11 分類:383.81 ISBN:4-88721-330-1
→p.160-161「鮫」 古典や遺跡との関連で解説されている。現在との関連としては、「現在でも、伊勢志摩地方では、サメの干物を「タレ」と呼ぶが、…クジラの肉のタレは、今でも千葉県房総の名物だ。」(p.161)とある。
④『日本食糧史考 下巻』
最上 宏/著 最上 大/編 1994.5 分類:383.81 マーク番号:94026761
→p.106-「近世に於けるサメ漁業」より「…肉は…或る程度食用に供せられた。「本朝食鑑」にも・・・」(p.111)
⑤『魚の日本史 シリーズ自然と人間の日本史』
矢野 憲一/監修 新人物往来社 1989 分類:487.5 マーク番号:89049247
→p.134 「鮫サメ」 名前の由来やエピソード。広島県や伊勢志摩地方で鮫が食されることに言及あり。
⑥『魚と人の文明論』
秋道 智彌/著 臨川書店 2017.12 分類:384.36 ISBN:4-653-04118-4
→p.63「2章 うま味と料理――魚食の文明論」の「珍味と地域性の項目 2、関東・東海・中部・北陸」で、サメの軟骨がかまぼこに用いられていることの言及あり(p.70)
⑦『鮫 ものと人間の文化史』
矢野 憲一/著 法政大学出版局 1979.8 分類:487.54 ISBN:4-588-20351-7
⑧『九州の生業 2 漁業・諸職』
明玄書房 1981 分類:384.3 マーク番号:89049639
→p.11-50「福岡県の漁業・諸職」より
ノウサバについて記載あり。
「…鐘崎では正月に欠かせぬ珍味としてノウサバがある。これは小形のサメを開き天日で干し上げ、小さく短冊形に切ったものを砂糖醤油にひたし、十分に味がしみこんだところで食べる。この呼称は多分ノウサメ(延縄でとったサメ)がなまってノウサバになったのであろうと解釈していたら、内田恵太郎博士の『私の魚博物誌』に「サメ・サベ・サバと変化した言葉で、沿岸性の小形のサメを瀬戸内から九州西北部でノウソというのと合した名のノウサバであろう。」と記されてあった。」(p.29)とある。ここに引用された『私の魚博物誌』を調査→⑨へ
⑨『私の魚博物誌』
内田 恵太郎/著 立風書房 1979.7 分類:487.5 マーク番号:79-11932
→「第二章 魚の紳士録 Ⅵサメとエイ ジンベエザメとトラザメ」
「…玄界沿岸で冬作るノウサバは、シロザメ、ホシザメなど沿岸性の小形のサメの干し開きである。…」とある。そのあとに⑧で引用された部分がある。(p.158)
■以下、該当する内容が見つからなかった資料
⑩『サメの自然史』
谷内 透/著 東京大学出版会 1997.11 資料番号1004618706
⑪『魚の民俗 日本の民俗学シリーズ』
矢野 憲一/著 雄山閣 1981.1 資料番号1002942249
⑫『全集日本の食文化 第12巻 郷土と行事の食』
芳賀 登/監修 石川 寛子/監修 雄山閣出版 1999.7 資料番号1004896773
⑬『全集日本の食文化 第2巻 食生活と食物史』
芳賀 登/監修 石川 寛子/監修 雄山閣出版 1999.1 資料番号1007375056
⑭『日本の食文化 昭和初期・全国食事習俗の記録』
成城大学民俗学研究所/編 岩崎美術社 1990.9 資料番号10298951
利用者は①~⑨を館内で閲覧後、⑦⑧を借りて行かれた。
以上